この話を読んだ人々の心に、束の間の喜びと安らぎがあらんことを…。



『序』


 古人曰く。


 二度あることは三度ある。


「ちょい待ち! その、まるでウチらが自然災害みたいな言い回しは、一体な
んやの!」
「そうよそうよ! この、くーるびゅーてぃーなあたしを、地震、雷、火事、
オヤヂなんかと一緒にしないでよね!」
「…あの…お二人とも…もずく…いかがですか?」


 故に、我々は心しなくてはならない。


「うらー! 聞いとんのか! ワレ!」
「むきー! 無視したわね! このあたしを無視しまくったわね! もう許さ
ないんだから!」
「…あの…もずく…」
「やかましいわ!」
「ちょっと黙ってなさいよ!」
「…美味しいのに……」




 歴史は、常に繰り返しの連続で成立しているということを。





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