この話を読み終えた人々の心に、束の間の癒しと愉しみがあらんことを…。



『幕』


 古人曰く。


 情けは人のためならず。


「………」
「………」
「…あの…お二人とも…もずく…いかがですか?」


 故に、我々は心しなくてはならない。


「………」
「………」
「…あの…もずく…」
「………」
「………」
「…美味しいのに……」




 世間には仲間誉めを嫌い、果断にガンガン切って捨てる人も存在していると
いうことを。




「あのー、もう閉店なんですけど……」
「真っ白に……」
「燃え尽きたわ……」
「もずく、お持ち帰りできますか?」



 だから………





 ―――どうか最後は幸せな結末を。





「「どこがやねんっ!!」」





Fin.