こみっくパーティー 1999,6,7

 全体的にシナリオは意外性はなく予測できる範疇です。「読ませる」話に出来たかと言えば、それ程でもありません。ホワイトアルバムには比べようもないほど。共感できる出来ないは別としてあっちは「読ませ」られました。それ故「ビジュアルノベルにすれば」の声も出たのでしょうが。ですが、それ故に理不尽な部分はないので怒りを覚えるような展開はありませんでした。求めているものの高さが過去の歴代名作なら苦しいですが、普通のゲーム程度なら不満が出ることもないレベルでした。ただ新鮮味は左程無いので、衝撃を受けるようなものは多分ありません。説教臭い、それこそコミケカタログ後半のまんがレポート的な話がかなり多いです。シナリオ自体がそれに添っています。
 ゲーム性としてはPia形式ですけれど、意識的臭いですがロードがし辛い環境が苦しいです。せめてこみパの途中でロード出来るようにして欲しかったです。
 難易度としては中の上くらいでしょうか。キャラによっては長く何も起きないキャラも混ざっているので、途中でミスをしていても気づかない可能性が高いです。基本的に一部を除けばこみパで攻略の流れを確認出来ます。何も起こらなければ不安に思って下さい。私も散々不安になりましたから。二回連続で何もないこみパならかなり駄目の可能性が高い覚悟して下さい。どこからでもやり直せるように過去のセーブデータは保管必須です。
 音楽は相変わらずいいです。少なくても繰り返し聞かされて嫌気が差すような曲はありませんでした。もっとしみじみ系の曲があれば良かったのですが。

【お気に入りキャラ:長谷部彩】


kanon 1999,8,30

 川澄舞シナリオは後半長すぎです。一番最初にクリアした時「全部こんなに長いのか?」と呆然とする程、長く感じました。初プレイの影響もあって、余計にそう感じたのかもしれません。舞に関して全ての情報を詰め込むべく、シナリオを長引かせた感がしました。最後の戦闘シーン、昔であった頃のシーン、未来への想像のシーン、舞の過去の母親とのシーン、はっきり言ってちょっと詰め込み過ぎです。確かにどれひとつ欠けても、彼女の状況を理解することは出来ませんけれども、上手じゃないです。個人的には母親とのシーンを説明だけに止めるとかすれば良かったと思います。はっきり言えば、こんな冗長では残念ですけど「泣ける」気分にはなりません。それが一番、このシナリオでは残念です。好きなんですけど。
 沢渡真琴シナリオはシナリオ的に一番「効きました」。一番泣かせる意図の強さを感じました。 個人的に一番好感度が事前も低く、舞の時に真琴にいい印象を持つことがなかったせいもあったので、中盤から後半にかけての怒涛の展開は効きました。全シナリオ中、一番のメルヘンです。そして最後の悲劇を早くから知る事で、徐々に朽ちていく様を見なければならない辛さを実感させられました。Hシーンが無理に入っている感じで、次回作以降抜いたのと関係があるみたいです。
 水瀬名雪親娘は面白く、サクサクとすすめることが出来ました。今までのシナリオからして「かならずどん底に」なると予測できただけに、どうなるかと身構えていましたらかなりベタベタではっきり言えば気落ちしました。はっきり言って真琴の後は辛かったです。舞と比べても辛いので、一番最初にやるべきでした。最初ならこうも色褪せた気分になることもなかったと思うので。終始こうも淡白になってしまったのは彼女の「なっちゃんは人が良すぎます」的な性格からでしょう。彼女は昔のことを覚えていて、なおかつ普通に接してきてくれていますし、他のキャラにこっちの心が移っても、それを受け入れて接してくれます。一番最後のシーンは思っていた通りでしたが、エピローグで初めて目覚しの意味に気付いてちょっとだけ唸りましたがそこまでです。
 香坂栞は彼女の出現方法に気付かず一回失敗しました。結局、香里さんの部活動がわからないままだったのが謎ジャム、栞の病名共々気になります。彼女のシナリオは完成度が高かった気がします。最初の頃の印象と二回目とのギャップの理由が後半で語られていた部分とか。香里さんの態度の理由が若干変ですがそういう心理は理屈ではないので、納得はしました。
 月宮あゆは最後だったので、おおよそのことはわかっていたので絞られている疑問点をどう明かしてくれるのかといった感じで、それだけを目当てにプレイしていました。ここでようやく記憶がない理由が語られます。私は昔、名雪にあんな仕打ちをした理由がわからなかったのでこれで納得しました。そして探し物&奇跡の正体もわかりました。個人的に舞の復活の理由はどっちの力かは今も判りません。多分、こっちのせいだと思うのですが。この頃には不幸ネタ慣れしていたせいもあって、どうなっても驚きはしませんでしたが、あゆが今のようなキャラになった経緯が全く触れられていなかったのが残念でした。昔の方が普通でやや大人だった感が。
 オマケ扱いの倉田佐祐理シナリオは片手をかばう理由、言葉遣いの理由、舞とつるんでいる理由、短いながらに全て込められています。オマケゆえに短いのは残念でしたが良かったです。ただ唐突でオチがはっきりどうなったかわからないままになっているし、何よりCGが一枚しか無いのが残念でした。彼女に関してはこれでかなり見る目が変わりました。個人的に隠れシナリオがあるとすれば香里の方だと踏んでいたので、ちょっと意外でした。CGがもっと欲しかったです。
 キャラの作りや会話の機微、良かったです。香里シナリオがないのが序盤から多く会うだけに残念でした。シナリオ的には 真琴 > 佐祐理 > あゆ > 舞 > 栞 > 名雪 の順です。

【お気に入りキャラ:倉田佐祐理】


トゥインクルレビュー 1999,8,30

 アイドルスカウトゲー。やってて久々に自分がF&C信者に戻った気がしました。やっぱり、カクテルよりフェアリーの方が好きだったみたいです。F&C派が求めているのは泣けるシナリオとかじゃなく、全体的に安心できる手軽さと手堅さでして、その意味では見事に当て嵌まる作品でした。逆に言えばF&C系列にあまり興味が無い人にはお勧め出来ません。

【お気に入りキャラ:守桜静夜】


ひぐらしのなく頃に 2004,9,15

 暇潰し編迄。
 推理物という正答率1%の煽りから未知の薬品やウイルスやトンデモの可能性を捨てていただけに、後の言い訳で騙されてた気分になってそれ以降はこのゲームには付き合わず仕舞いです。最初から何でもアリと思っていればもっと柔軟に面白さを追えたのですが。

【お気に入りキャラ:鷹野三四】


Lien 〜おわらないきみのうた〜 1999,8,30

 荒川工さんの名前を知らしめた出世作品。
 当時主流の無個性もしくは超鈍感な主人公像ではなく、相手の好意に気づいたり普段のテンションを高めたりと見ていて楽しいノリを作り出しています。
 主人公北倉志郎が既に死んでいて、それが決して覆らない以上、必ずやって来る別れというものに対して主人公自身の不安や恐怖、ヒロインや親の気持ちの揺れと悲しみを上手く表現できていました。それに加えてもどかしさという見せ方が実に良く、奇麗事、体裁、世辞に誤魔化し、それらも上手く使って大事な気持ちを演出するという事が素晴らしかったです。
 本質的にキャラが皆、大人です。見え見えの嘘や誤魔化しがなくて、気づくべき事をキチンと気づいて応対するというゲームシナリオってありそうで実は今まで無かった気がします。相手の気持ちを本当に普通に受け止める事が出来ている。殆どのキャラが「人間」していました。それが一番の感想です。

 クリア順は         楠若葉>近衛柚>鷹取晶>笹本みなも
 話として好きな順番としては 鷹取晶>楠若葉>近衛柚&笹本みなも
 キャラだと         晶&柚>早香>楠若葉&楠青葉>恭子&みなも&操
 です。


まじかるアンティーク 2000,5,12

 みどりさんルートの一千万円が非常に苦労しました。ゲームとしては面白かったですが、1プレイ1プレイが面倒な構成だったのと時代に合っていなかったこともありそれほど評判にならないままでした。椎原旬のデビュー作でH時の擬音で揶揄される印象が強いのですが、因幡ましろイベントとか見所もあっただけにそれだけで纏められるのは勿体無い印象が。音楽もいいのが多く、話としては高橋さんが手がけたとされるなつみシナリオが一番良かったです。

【お気に入りキャラ:牧部なつみ】


Natural2 DUO 2000,6,23

 御主人様経験持ちの主人公が昔馴染みの姉妹の家に来てあの頃のいいお兄ちゃんのままでいられるかどうかというお話。お隣の奥さんも、恩師の愛娘も、仕事先の後輩皆皆お兄ちゃんの前には淫欲に溺れるので、どうしましょうとしか。調教も同じことの繰り返しになるので、繰り返しプレイだと飽きがきました。

【お気に入りキャラ:端本久美子】


COMING Heart 2000,9,2

 シナリオは想像よりも良かったです。設定などの作りも思ったより確りしていましたし、小ネタの用意やシナリオ全体の肉付けもなかなか良かったです。酷かったのがゲームシステムで別に動作に不都合を感じるとかやっていて不快になるということはないのですが、VNが無かった時代なので無意味な選択肢は仕方ないにしろ、無意味な行動でプレイ時間というか厚さの無いシナリオを引き伸ばすだけなのが見苦しいというか、当時はこの程度のゲームで市販出来たのかという時代を感じさせるがままの代物でした。ゲームシステムがシナリオの足を引っ張っていると言っても過言ではないほど、全体的に勿体無い雰囲気でした。

松島ひろこ
 私が前から好きだと公言していたキャラの一人で、井上喜○子さん風系列キャラそのまんまです。勿論、作り手も絶対に意識して作った感が。ゲーム自体や、シナリオそのものが薄いのが残念なほど、お惚けキャラの雰囲気も出ていましたし、短いそれなりに個性も引き出せていたと思います。原画やCGでだけ惚れて、実際にゲームをやったら好き指数が落ちたというキャラもいますが、このキャラに関してはそんな所は有りませんでした。

吾妻千尋
 彼女のシナリオは他二人と別人が書いたのではないかと思うほど、このゲームの薄さ同様シナリオも中身もスカスカで全然キャラ的な面白味も出ることなく終わりました。平面的ですらない記号的性格キャラな感じです。押さえるべき点を予め提示されて、それを只単に並べて書いただけという印象。

春日雪緒
 全体的なシナリオの薄さから何か活躍できそうで出来ないまま終わったという感じ。物足りなさは残りました。

久田将子
 穴埋めですので特に語るほどのものはないです。BADENDキャラですが、実は全員の好感度を下げないといけないので一番ED条件が難しかったりします。

【お気に入りキャラ:松島ひろこ】


AIR 2000,9,11

 現在を舞台としているのに現実味のなさがこのメーカーの傾向のようです。長く一人旅を続けたにしては怖いほど生活力の無い主人公に、言動がおかしいヒロイン達。ファンタジーものだからとは言え、異常さをファンタジーと直結させるような部分は受け入れがたいものが。各シナリオも、どこか地に足の着かなさが目立つだけに、美凪BADだけが妙にしっくりきます。全体としては観鈴シナリオ、SUMMERシナリオ、そしてAIRシナリオで一大AIR物語の話の締めとなるのですが、その演出方法があざとい上にくどくしつこくドンドン爆弾投下の如く「ほら不幸」「ほら悲しい」「ほら切ない」「ほら苦しい」「ほら怖い」と投げ込まれるので、読んでてただただ疲れるだけでした。「家族」を求めた物語としてのAirの完結方法としては納得できる流れなのですが、私としては作り手のはりきりばかりが目立って、受け手として疎外感を感じました。
 キャラの好感度は 遠野美凪 > 神尾観鈴 > 裏葉 > 神尾晴子 > 霧島聖 > 霧島佳乃 > 国崎往人 > 神奈 > みちる > 柳也 > そら > 橘敬介 の順番で。


行殺新選組 2000,10,28

 キャラの好きな順番は 歳江 > 沙乃 > カモミール&勇子 > 新 > 斉藤 > 山南 > 鈴音 > 伊東&古高&おまち&坂本 ですが、上位四人の差はあまりないです。
 行殺新選組フレッシュの感想はこちらです。


Canvas 〜セピア色のモチーフ〜 2000,11,28

 CanvasDVDの感想はこちらです。
 当時のF&C萌えゲーとしては水月に並ぶ指折りの一作。シナリオさん贔屓の桜塚恋の人気ばかりが光って、七城柚子がいらんこ扱いされている作品です。一部原画担当の魚さんのファンだったこともあって、発売前は篠宮悠に期待していました。プレイ中はヒロインキャラを贔屓していたのですが、君影百合奈シナリオの世間の解釈に不満を抱いたこともあって、サブヒロインの御薗瑠璃子嬢を贔屓する現在になりました。あと盲従依存系幼馴染キャラが苦手だったこともあり、悠シナリオ以外全面依存系だった橘天音が嫌いでした。
 キャラ好感度は 御薗瑠璃子 ≧ 桜塚恋 ≧ 鷺ノ宮藍 > 篠宮悠 > 君影百合奈 > 七城柚子 > 橘天音 で。


とらいあんぐるハート3 2000,12,18

 主人公が記憶喪失気味でモテモテで過去に暗い影背負ってて危険な仕事しててといい感じにあちこち煮え滾っているキャラなので、Kanonの相沢祐一、Fateの衛宮士郎と共にアレな扱いを受けるようになっているのが特徴。
 キャラ好感度は フィリス > 久遠 > フィアッセ > レン > 忍 > 晶 > ノエル > 那美 > 美由希 の順で。


顔のない月 2001,1,13

 顔のない月 DVD-ROM版の感想はこちらです。
 設定と雰囲気の期待に添えるようなシナリオだった半面、システムがどうしようもないほど腐っていたのが特徴です。ただここのメーカーはこの作品でおかしくなったのか元々おかしくなったのか、単に原画の方の意向のせいなのか迷走が目立つようになりました。
 好きなキャラは 倉木由利子 ≧ 栗原沙也加 > 倉木水菜 > 東衣緒 > 倉木鈴菜 > 沢口千賀子 > 山都瑠璃 > 春川知美 の順で。


とらいあんぐるハート2(&1) 2001,1,27

 とらいあんぐるハートは、大事な話の殆どがボツシナリオファイルにあるというゲームでした。他にもシナリオが繋がっていない部分があって、シナリオさん自身は自分のシナリオの全体を知っているから問題なくても、こっちはわからないというのがわかっていない感じがしました。春原七瀬のラストが犯罪なのと、綺堂さくらが萌えキャラだというのさえ覚えておけば問題なく。好きなキャラは千堂瞳ですが。
 一方2は名作の部類で、とらいあんぐるハート世界が今でも続いているのはここが基点と言っても過言ではないと思います。1の不完全という不満点がなくなり、本来のシナリオの伸び伸びした良さが全面に出ていてよかったです。嫌いなキャラも特に無く、どのキャラどのキャラもそれぞれ魅力を出し切れていたのが良かったです。長いのも1の反省を生かして設定や背景に全て曝け出せるものは出してしまおうという意気込みがそうさせているのだと思いました。それでも随分と出さないまま伏せたままの設定も残っていますが、それは1とは違い出さなくてもそれ程問題になる部分じゃないですし。
 好きなキャラ順は 薫 → 十六夜 → ゆうひ → 瞳 → 愛 → 知佳 → 愛 → リスティ → 御架月 → 美緒 → 真雪 → 千堂真由 → 景浦裕子 → ななか → みなみ → 桂木さとみ → 望 で。


同窓会 again 1999,8,30

 前作各ヒロインルートを夢オチでなかったことにして。BADルートからの続編。前作の割と意味深な人間関係や事情も軽いギャルゲーシナリオ設定に変化させたことで、結局は声があるだけの駄作に。

【お気に入りキャラ:小早川瑞穂】


誰彼 2001,2,12

 開発経緯と結果的な出来から揶揄される作品に。駄作というほどではないと思いますが、誉めるところのないゲームでした。
 好感度は 桑嶋高子 > 杜若きよみコピー > 杜若祐司 > 光岡悟 > 三井寺月代 > 杜若きよみ > 岩切花代 > 坂神蝉丸コピー > 坂神蝉丸 > 御堂 > 犬飼俊伐&砧夕霧&石原麗子 で。


月姫 2001,3,17

 同人ゲーブームを巻き起こした一作。雫、痕から始まったVNゲームの系譜に連なる作品でもあり、今のPCゲーム界の主流になるきっかけの作品でした。
 好きなシナリオ順は以下の通り。

 まひるの月(翡・ト) > 温かな午睡(秋・ト) > 月姫(ア・ト) > 白日の碧(シ・ト) > 日向の夢(琥珀・ト) > 黎明の月(ア・グ) > 太陽。(シ・グ) > ひなたのゆめ(翡・グ) > 遠い葦切(秋・ノ)

 好きなキャラは アルクェイド ≧ 翡翠 ≧ 琥珀 ≧ 遠野秋葉 ≧ シエル ≧ 弓塚さつき で。


Milkyway 2001,6,23

 御影咲夜に始まり、彼女に終わるゲーム。
 ゲームとして人気がなかったわけではないのですが、過去作との詳細説明のないリンクや矢鱈重ねるさけの連作など、メーカー側の空回りが即ワゴンメーカーとしての位置づけを確定させ、倒産の憂き目に。
 クリア順は 御影咲夜 → 工藤亜由美 → 東條恋水 → 高坂繭 → 楠本さゆら → 東條悠 → 鷹梨千尋 → 七瀬晶(オマケ) → 結城倫(BAD?)に。
 好きなキャラ順では 御影咲夜 > 工藤亜由美 >> 東條恋水&東條悠&楠本さゆら&高坂久遠 > 結城倫 >> 七瀬晶 >> 鷹梨千尋 > 高坂繭 で。

Bless 〜close your eyes,open your mind.〜 2001,6,23

 西又葵、鈴平ひろコンビが中心となっての作品群の第一弾。システムが非常に宜しくない出来で、他の欠点もそれの一番の酷さに印象が薄くなっていました。
 一番良いのが音楽で、原曲がありそうなものなどが引っかかったりもするのですが、全体的に非常に質が高かったです。その割にボーカル曲とボーカルがちょっと哀しい代物でしたが。
 好きなキャラ順は 矢野原まきえ > 佐倉智津子 > 佐倉雪乃 ≧ 観月華蓮 ≧ 比奈山皐  > 伊藤彩音 ≧ 伊丹奈々子 > 坂本レナ で。


21 −Two One− 2001,6,30

 これをプレイしまして前作(Bless)の不思議なほど迅速過ぎる展開だったのかの理由が漠然と理解できてきたような。お手軽サイズのライトノベルの短編集。言い方は変ですけど、そんなものをゲームの方向性として前作は目指したのではないでしょうか。
 多分ですが、前作を出した後の反響を考慮に入れたのだと思います。前作以上に「読み物」としてシナリオ順を縛ったり、無意味な中間の動画をなくしたり、スキップを生かしたり、ウィンドウモードに切り替えできたり、OPとED曲の発声の難易度を下げ、歌い手さんを楽にしたり(笑)、そんなところまで出来は前作を越えて良かったです。でも曲自体は使い方といい、そのものといい前の方が上でした。あと意図的なシーンもありましたが、明らかに合っていない音楽の使い方もちょっと減点対象かと。
 致命的な欠点としてフリーズするの多過ぎました。その度に再起動かけざるをえなく、原因は知りませんがこれだけで評価はかなり下がります。因みによく起きるのは右上の選択ブロックを押したり押そうとしたりした時が一番固まりやすかったです。
 物語としての「作り方」「見せ方」は面白かったですし、各キャラの描写も秀逸だったと思います。ですが、物語の「説得力」やキャラの行動原理などがかなりはっきりしないというか、これで良しとするには弱いものを感じました。
 少なくても主人公が悩む「生と死」などのテーマについては、主人公が挫折し、這い上がっていく展開に対してこのゲームの中だけの動機では共感はちょっとできないものがありました。
 キャラクターも、見せ場はあったし普段の行動も非常に面白かったですし、見せてくれましたが「何故?」と思うところには殆ど作中では応じてくれていなかった感じがします。この辺は前作に似たところだったかも知れません。全体的な軽さ?を生かした分、表現しきれなかったところがあるのではないでしょうか。
 感情移入はできませんでした。デフォ名じゃないプレイでも。距離感を感じるという系列ではなく、もう既にキャラが完全にたっていて……という雰囲気で。
 あとは背景CGに手の込んだ冗談が入っているのがなんとも良かったです。おかしな人いなかったのは喫茶店のCGだけではないでしょうか。
 好きなキャラ順は 一ノ瀬木葉&狭川翠&二見真魚 ≧ 汽京紅葉&二見美魚 > 橘唯奈 > 榊芹 > 柿谷院長 > 原崎豊 > 三原香澄 > 立木秀雄 > 佐藤 > 富田光宏 で。


ねがぽじ 〜お兄ちゃんと呼ばないでっ!!〜 2001,7,14

 香澄BADと美奈萌、小鈴シナリオが短いと思うのか、香澄EDだけが詰めこみすぎているのかは受け手次第。バランスの悪さは仕方ないとしても描写の荒さは気になります。香澄以外のシナリオで天使が一切出てこないのは良いのです。そんなに大量にいる存在でもないという設定ですので、こちらから顔を突っ込まなければ何事もなく世は事もなしな状況なんですから。ただ、物語の起伏があまりにも激しく、イベントももっと膨らませて良いものを全部短くしているのが勿体なかった感が。柳川の陰謀とか、マイク捜索とか由来とか、美奈萌の子供の頃の誤解とか、これらは後半まで引き摺っても良いネタだと思ったのですが。
 イベントCGの少なさは余所でも指摘されていますが同意見。香澄終えただけで殆ど埋まるとは思いませんでした。他二人はオマケと考える方が適切なほどの扱いの差がちょっと気になりました。
 結論としては「やって損はない」です。シナリオや展開で首を傾げる部分や苦笑する部分も多いですが、声付きのゲームで「声あって本当に良かった」と思える貴重なゲームでした。
 好きなキャラ順は 桜庭香澄 > 広場まひる > 夕凪美奈萌 > 遠場透 > 広場ひなた > 蛍坂小鈴 で。


とらいあんぐるハートリリカルおもちゃ箱 2001,7,14

 2007年現在なのは商戦真っ盛りですが、原型らしいなのはシナリオがある元々のとらハシリーズのゲームでの完結作品。クイズとドラマのミニシナリオ仕立てで、とらハ世界を現した一作です。

【お気に入りキャラ:フィリス・矢沢】


ファントム 〜Phantom of inferno〜 2001,7,28

 メインヒロインのアインは確かに良かったです。切なさと物悲しさと哀れさと色々なものを彼女から感じ取ることが出来ました。彼女は命の恩人であり、師匠であり、パートナーでもあります。ヘタレな玲二を見捨てることも見放すこともなく…でもそれは、彼女が人として「欠けた」もの故に。そして彼女自身、自分が欠けたものだということを深く知っている。だからこそ、サイスマスターに忠実に仕え、玲二の本気に押され、それでも本当の自分を安易に捜し求めたり、作ったりすることなく、彼女は彼女として生きていく。彼女のEDではいつか本当の自分になる為に。彼女以外のシナリオでは本当の自分としての可能性である玲二を人として復元させる為に。
 最高の暗殺者として偽りの笑顔を作るシーン。鏡を見るように玲二の中の自分を見て怖いと感じているシーン。サイスマスターを命がけで身を挺して庇うシーン。彼女がエレンという自分の名前を貰いそれに馴染んでいくシーン。教会で祈りを捧げるシーン。サイスマスターに銃をつきつけるシーン、とその前後を行き交う彼女自身の立場、感情、それらを全てひっくるめてファントムという舞台の中での彼女の生き様は本当に痺れさせるだけのものはあります。
 アインを中心に見たこのファントムという世界は――自らの拠りどころを捜し求めることを決意し、踏み出した少女の物語。
 キャルは彼女のEDではいずれは死と言う破滅的な展開が待っているのにも関わらず、その日その日を刹那的に生きていくというのが凄く痺れるというか今までこんなEDのゲームは見たことがないです。美緒EDは美緒がどうというよりも、あのまま他のシナリオのように終わらせたらあんまりだという志賀達のサブストーリー兼アインもキャルも死なないという調整ルートという色合いでした。
 前半戦のヒロインことクロウディア。とっつきにくいアインに代わり、親身になってあれこれと愛情を持って接してくれる彼女には、例え裏に何があってもついていきたいようなものを感じさせてもらいました。そんな甘ったるいことを言っていられなくなる後半からの流れは見事で、裏切りと騙りと誤魔化しと陰謀が渦巻く彼女らしい展開に。最愛の人でもただの駒として使ってしまう人生を歩んでいて、そんな彼女の相反した感情と行動のギャップが物語り自体に深みを与えてくれましたし、この結末も非常にらしくっていいです。
 そして最後はツァーレンシュヴェスタンED。魅力的且つ個性溢れる妹達に囲まれて終わる最強のハッピーエンドです。これを先にやってたらアイン達のメインのEDを心穏やかに見ることが出来たかどうか(笑)。あんな仮面の下の素顔と共に彼女達の心の奥の物語が花開くような、そんな妄想まで働いてしまうほどの衝撃が。と、何だかお茶らけて書いていますが、ED自体は非常に物悲しく切ないED。クロウディアの魂を受け継いでこの世界に生きていく孤高のシナリオでして、リズィとの会話シーンなんかは胸がチクチクと痛みます。
 まず気にいったのはノイン(銀髪)。最年少で甘えんぼっぽいところを見せるきっと彼女は主人公を「玲二お兄ちゃん」と偽装して尾行している時には呼んでくれたりすることでしょう。一番残酷で冷徹に敵を殺すことが出来る彼女も、素顔は弱虫でいつも一人で泣いてばかり。そんな彼女をそっと優しく頭を撫でてあげながらそのまま…。感電死なんて絶対にさせやしないぜと誓ってみたり。
 次はズィーベン(赤髪)。彼女はキャルシナリオで真っ先に突入して返り討ちされたり、美緒シナリオで単独行動取って志賀に返り討ちされたりした彼女はきっと先鋒型。どんな敵に対しても真っ先に対処して俺の為に戦ってくれることでしょう。長生きはできそうにないタイプです。きっと生傷が絶えないことでしょう。ベッドでそんな彼女の肌についた無数の傷を舐めながら…。
 その次はゼクス(茶髪)あたりかな。ナイフの方が得意らしい彼女はきっとファントムのボディーガードとしていつも移動中は側にいるタイプっぽいです。性格は頼れる姉御肌な部分も持ち合わせていそうな気もします。アハトあたりといつも張り合っていそうなタイプの予感も。己の技量にやや自身過剰な彼女を窘めつつ誰かとの会談前にエレベーターキスなんかしちゃったりして…。
 フュンフ(金髪)はノインの面倒をよく見ていたというところからして動物好きに決まってます。里村茜のようにやや主人公に打ち解けるまでは時間がかかりそうですが、打ち解けて身も心も許すときっと俺だけにしか見せない表情を見せてくれることでしょう。そんな彼女には半脱ぎにして虐めないで…と泣かせながら可愛がるような…。
 実は一番有能で才能があると私の中では決めこんでいる感じのフィーア(緑髪)。きっとゼクスやアハトなどの二人にも一目置かれていて、きっと我がファントムエンジェルスの切り札的存在。冷静沈着で、どんな困難な状況や任務にも耐えてくれるような秘蔵っ子。ズバリ、サクセスオブザーファントム。このまま行けば将来の第四代ファントムではないかと言いきってみたり(爆)。そんな一人でも生きていけそうな雰囲気の彼女が俺だけに漏らす些細な不安…襲撃を受けて吹雪で荒れ狂う雪山の山小屋に二人で篭城中。明日の朝には敵の山狩りが。そんな不安な状況の中、一枚の毛布で暖を取りながら彼女が恐れるのは自分が死ぬことではなくて俺が死ぬことだと告白した時からそのまま…。
 最後に控えしはアハト(黒髪)。きっと一番の頭脳派で行動派のゼクスとは色々な面で対立していたりするものの、その明晰な頭脳の根底は俺に認めてもらいたいという健気な原動力があったりしていつか直情的に彼女の方から俺を求めてくるような展開になったりして…。
 人扱いされることのなかった彼女達が玲二ことファントムによって女となって彼に付き従う未来予想図を思い浮かべたのは私一人ではないだろうと信じたい。そんな訳で、一番最後にやるのが相応しいEDでした。
 好きなキャラ順は レイモンド=マグワイヤ > ツァーレンシュヴェスタン > クロウディア=マッキュネン > 志賀透 > アイン > キャル=ディヴェンス > リズィ=ガーランド > 藤枝美緒 > 梧桐大輔 > アイザック=ワイズメル > サイス=マスター > 梧桐海典 > ランディ=ウェーバー > 早苗 > 吾妻玲二 > カーク=エドワーズ > ウォレス大尉 で。


コ・コ・ロ…II 2001,8,11

 前作の主人公とヒロインの一人のオールドミスが結婚して出来た子供が主人公なのですが、前作主人公につきまとった亡霊が今作主人公に祟るという「親の因果が子に報い」ということになっております。
 明らかにシステムが不足しています。Hシーンを売りにしているのなら最近では流行りのHシーン回想は付けるべきですし、テキスト巻き戻し機能は基本でつけて欲しいです。あのED一覧なんてあったってどのEDがどんな代物だったのかが判るようになっていない限り無駄です。いちいち覚えていられないですし。出来ればヒント機能もゲームの中に欲しかったです。ソフ倫から脱退しているせいか雑誌での攻略も殆どなく、オフィシャルサイトでしか攻略が出ていないのはあまりにも淋しい話です。しかも選択肢は全部一緒なのに、最初からやるのと、一度あるEDに辿り着くルートをこなしてそのまま連続で進めてやるのとでEDが違うというのはやり過ぎでは。それでしか行けないEDはちょっと普通判りませんし。難易度とかとは別問題でしょう。アンフェアです。
 音楽は今回は前回より質量共に下でした。全くどれも冴えない印象です。前作の「明日香、アニキの学校に行く!」のようなお遊びみたいなところもなかったですし、H度もパターンは増えましたが濃さは低くなったのでは。
 改めて語ればシナリオも冴えませんでした。前回よりエロに至る間でが長いので、普通の余所のゲームみたいに楽しませてくれるのならいいのですが、善人普通モードでは全然それがないので退屈です。悪人のみかろうじて楽しめました。
 影崎夕那さんの同人誌の方での原画集では色々と裏話が載っているようでして、途中で父親がお亡くなりになられたとか大変だったみたいです。
 好きなキャラ順は 久遠寺昴(悪人)> 伊集院春菜 > 綾坂陽咲 > 碓氷恭華 > 久遠寺昴(普通)> 久遠寺瑞紀 > 若菜智 > 早乙女沙弥香 > 朝霧美琴 > 久遠寺昴(外道)> 結城千鶴 > 綾坂萌結 > 真柴翼 > 藤咲雅 > 城乃内馨 > 久遠寺華澄 > 久遠寺昴(善人)> 藤咲寿&桑原登&龍二 で。


コ・コ・ロ… ――,-,-

 恐らく初めて「絵に一目惚れ」買いしたゲームでした。今までは絵柄が気に入っていても「ここのメーカーだから」とか「○○さんの絵だから」とかあったのですが、初めて全く予備知識無しで広告に出ていたイラストを見て以来、ずっと発売日を待ち続けていました。

【お気に入りキャラ:久遠寺宗治】


胸きゅん!はぁとふるCafe 2001,8,26

 全体的な流れとしては「二人のうちどっちかを選ぶ」→「片方が邪魔をする」→「それを潜り抜けて選んだ方の待つ場所へ向かう」→「その夜、選ばれなかった方が不機嫌」という一日の流れで、翌朝になると忘れたようにリセット状態の繰り返しです。そして後半になると好感度の高い方……というかプレイヤーが狙った方のみが「告白してくる」→「抱く」→「ラブラブ三昧」→「お邪魔虫登場」→「いきなり唐突に深く深く悩み出し深刻に」→「決断」→「ハッピーエンドで良かったね」という底の浅い展開です。いや、多分シナリオの人が考えた、もしくは渡された進行表はこんな感じに書かれていたのではないかと思うほど単純な流れでした。
 良かったのはED曲だけです。絵柄も可愛いのですが、特に好きだというほどでもなく。キャラとして魅了するものがなかったせいだと。立ちCGもどーもシナリオと合うようにできていなかったみたいですし。

【お気に入りキャラ:強いてあげれば香坂チカ】


歌月十夜 2001,8,26

 ファンディスクとは思えないボリュームには圧倒されました。
 小ネタの集まりと言う形の全体から、レンと夢の中のいくつかの謎を一回一回と徐々に追いかけていく展開――この構成と演出にはノー文句です。特にこの手のフラグだらけの形式だとシーン毎に「何でもうかなり話が進んだのにここではこんな前の状態の話に?」ということが有りがちなのですが、殆どなかったです。少なくても興ざめするようなことはありませんでした。その代償が「下手に話を進めてしまうと見れなくなる展開」の存在なのでしょうが。最後のオチの部分も効いていましたし、強いて言うなら志貴が真相に気付く経緯の説明が苦しかった気が少々したぐらいでした。それも別のやり方でやっていれば素直に納得出来たのかもしれません。

【お気に入りキャラ:レン】


君が望む永遠 2001,9,15

 今大半のゲームに体験版がつくようになったのはこのゲームの体験版の成功が深く影響しているのではないかと思っています。
 普通に学園生活を送り、女の子から告白され、紆余曲折の果てに付き合うようになる主人公。デート当日、彼は彼女の待つデート場所へ向かい、そこで彼が見たものは……とここで切る体験版としての第一部の流れは引き込まれるものがありました。そこから第二部以降の話はどれも衝撃的でして、結構な騒ぎとなりメーカーとしてのアージュの名を一気に高めたものです
 当時はその主人公鳴海孝之の自己欺瞞に満ちたその場凌ぎの言い訳人生っぷりと、それに振り回される水月らヒロイン達という構図に、非常に苛立ちと怒りを覚え、鬱ゲーとしての落ち込みが入る余地がありませんでした。
 このゲームの主人公を評してみんな「優しさ」を口にします。自分の尻も自分で拭けないその場限りの感情の赴くままに垂れ流す言動と感情を彼らは主人公の「優しさ」とか言います。これはもしかしたら既存のゲームの主人公の「優しさ」を痛烈に皮肉っている部分の一つなのではないかと思ったりもしました。
 それでもメイン三人のシナリオで主人公の言動思想に対して腹立ちっぱなしになりる一方、外部組の大空寺あゆのその言動にスケープゴートにされた水月が気の毒ながら爽快感を覚え、天川さんの天使っぷりにほだされ、マナマナの世界にドン引きするという風に非常に実の深い体験をさせて貰った一作となりました。
 最後はキャラの好感度順。 大空寺あゆ > 崎山健 ≧ 涼宮父 ≧ 涼宮茜 ≧ 涼宮遙 ≧ 天川蛍 ≧ 玉野まゆ ≧ 平慎二 ≧ 涼宮母 > 速瀬水月 > 香川モトコ > 星乃文緒 … 穂村愛美 で。

Alive Renewal 2001,9,29

「Milky Way」で名を成した『Witch』の処女作のリニューアルVer です。新作同然に作り直したようですけど。  君が望む永遠の後ということもあって、同じ交通事故ネタから主人公が落ち込んで他のヒロインが励ますという似た流れになったことで、評価も厳しいものになりました。「Milky Way」キャラが一部シナリオで出ていて年表的にこの世界「Milky Way」の十数年前だったり、他にも異世界キャラやら自会社(『Witch』他)設定の流れ前提に話が動いたりと相変わらずで、自分達の中だけで盛りあがられても困るという感じがありました。
 好きな順キャラ順は 沢木万里恵 >> 御幸菜摘(故) > 高坂久遠 > 御幸春菜 > 沢木祐里子 > 坂上柚木 > 赤川孝 > 如月刹那 で。


君がいた季節 フルボイスバージョン 2001,10,27

 ヒロインは4人なのですが、EDが47つもあります。陵辱調教系以外でこの数は尋常ではなく。このゲームの面白いのはタイトルの通り「季節」がヒロイン事に違うところです。最初に自分の恋人を一人選ぶのですが、その結果、季節は春夏秋冬とわかれ、イベントは勿論、キャラの服装なんかも変わります。というか、シナリオ自体が全くそれぞれ別だったりします。最初の共通の部分とEDの部分ぐらいに重なるところがあるぐらいで。  一応は主人公が選択肢通りの行動をしてくれるので、BADENDも納得です。ただ主人公が発情的過ぎでいきなり欲情したりするのが多いのが困ります。そのHシーン中の科白も、何だか第三者に聞かせる為に喋っているような会話内容なのが気になります。AVの撮影でもしているみたいな二人の会話が聊か困ります。これは憶測ですが「シナリオアシスト」ってもしかしてHシーンのみ別注とかではないかと勘ぐるほどには。あと主人公が感極まって大泣きするシーンが多いのはちょっと引きました。泣く事自体はいいのですが高校生とは思えないほど矢鱈に激し過ぎでした。この辺は私の好き嫌いかも知れませんけど。  女性陣はことある毎に私じゃ主人公につりあわないと言っていますが、泣き事や弱音全開の発言を繰り返す主人公を見て、どうしてそう思えるのかは疑問。君が望む永遠の時にも言われた「女性キャラ側の主人公への幻想視」がこのゲームにもあったみたいです。
 一番良かったのは主人公がアルバイトで行く写真家の方々との会話シーン。プロのカメラマンに協力を依頼してもらったらしいですが、その言葉には説得力がありました。モデルに対する写真の取り組み方云々な部分など、どんなことにも当て嵌まるのではないでしょうか。
 好きなキャラ順は 伊隅やよい > 香月ミツコ > 伊隅みちる > 大須賀憲三 > 御剣愛 > 伊隅あきら > 伊隅まりか > 平美優 > ヘルムート > 矢川睦月 で。


秋桜の空に 2001,11,17

 巷ではその内容と展開から「逆ONE」とも言われ、システム面が一部おかしかったり、クリックの反応が鈍かったり、ロードセーブが不具合あったり(立ちCGが科白途中で変化するシーンなどのセーブした個所が強制終了になって使えなかった、ノーウエイトでロードすると必ずメッセージスキップ状態になる、ただただ無用な確認メッセージが鬱陶しい等)、他にもスキップスピードが遅かったりしますが……内容は面白いです。
 前半のギャグパートはONEに勝ち、後半のシリアスパートは負けの印象があります。Lienには負けます。あっちのはっちゃけぶりは凄かったですし。ただネタの数はこっちの方が上でした。色々なところで楽しませてもらいましたし、その度合いは私好みでした。
 エロシーンのアブノーマルさがライターさんの特徴で、ちょっとシナリオに「入れてみた」感があったりします。それまでの展開がワンパターンというかありきたりと言うか普通なのに急に剃毛に目覚めてみたりすると言うのはどーかと。言われてみると確かに各キャラ、アブノーマル方向に行く前までの展開はどれも似たり寄ったりです。まあ別にいいのですが。
 ゲーム性は皆無です。ヒロインを選ぶまでの道のりを間違えないことぐらいで、普通なら明らかに間違っている選択肢の答えでさえ、「相手が泣く、凹む」「即座に謝る、取り繕う」となって解決するので。実際、この主人公は何をやっても許されている気がします。
 後半そのものを無くしてもいいのではという声も多いです、それさえなくなれば逆ONEのレッテルも貼られないで済みますし。なくすとどうシナリオを一旦落とさなくてはいけなくなるかとか、更にそれをそれぞれのヒロイン分考えなくてはいけなくなるかとかありますので安易には言えませんが、なくてもいいです。学園ドラバタコメディを読んで楽しみたい人にはお勧めです。
 好きなキャラ順は 桜橋涼香 > 小泉鞠音 > タンポン派のあの子 > 楠若菜 > 野々宮美影  > 小泉ひより > 佐久間晴姫 > 尼子崎初子 > 姉倉子鹿 > 楠璃奈 で。


大悪司 2001,12,15

 各キャラ評などはこちらで


Piaキャロットにようこそ!!3 2001,12,22

 私にとっては朱美さんと愛欲に爛れた日々を送る為に存在したゲームでした。夏姫、貴子、志保らそれぞれの個性的お姉さんキャラが続き、お姉さん好きには結構幸せに過ごせました。年少組ではユキが健闘。初めにやった子供子供な印象しかなかったともみが最終的には大人に思えました。いや、外見や精神年齢で言えば彼女は子供ですが、感情の保ち方を比べると他の面子があまりにも……お姉さん組以外ではまともだったの唯一かも。序盤や中盤はちょっと苛つくところもあったのですが。さやかは不器用ながらも精神的に贅沢なところがどうも評価を下げます。ただキャラクター作りという点ではよく出来ていたキャラだと思いました。織江は名前がボーイッシュらしくないところが狙ったのかなぁと思ったり。紀子は出番はないに等しかったのでどういうキャラか分からず。
 巷での評判が散々なゲームでしたが、私が実際にやってみた結果言わせてもらいますとF&Cのゲームでは久々の力作ではなかったでしょうか。F&Cに求めるもの、期待しているものを考えると感動話でも爆笑テキストでもなく、エロエロCGでも胸詰まる音楽でもゲーム性でもないのですから。お手軽お気軽なご都合大義主義な疑似妄想恋愛ゲーとでも言えば良いのでしょうか。そんなノリですので。想像に比べればかなり良かったと思います。お姉さん方面に関しては文句はないです。値段分は楽しませてもらいました。
 キャラ好感度順は 羽瀬川朱美 > 岩倉夏姫 > 木ノ下貴子 > 神無月志保 > 神塚ユキ > 愛沢ともみ > 高井さやか > 天野織江 > 志摩紀子 > 冬木美春 > 君島ナナ で。


吸血殲鬼ヴェドゴニア 2001,12,29

 第一印象としては前作のシステム面での悪いところが改善されているのが嬉しかったです。特に前回はフル画面オンリーだったのが今回はウィンドゥサイズにも対応できるのはホッとしました。メッセージスピードはスキップしても遅いのですが、前述の某ゲームほど苛立たしい遅さではなかったので寛容。ただ他のウィンドウ使うと自動停止してしまうので、「ながら」プレイは出来ません。他に難点は、オプションモードでの選択が暗くてそれぞれ何のボタンなのか、初めて見た時は判らなかったことでしょうか。強制終了もなく、無事作動しました。
 驚く程に選択肢がないのは、はっきり言ってシナリオの虚淵玄さんが前作で認められたからこその優遇された結果でしょう。ゲームよりも読ませようという主観がそこにあるのですから。実際、これは選択肢を選ぶことで運命を決めるというゲームの楽しみよりも、与えられた物語を読み進めていくという楽しみの方で期待されていた訳ですし。戦闘回数が多くて疲れましたが、これぐらいしかゲームをやっている感がないので終わってみると良かったです。逆にオマケで戦闘のみプレイできるモードとかあっても良かったです。もっと武器を使いこなせるようにしたかったので。ただ、これでヒロインが6人ぐらいいて、こうして毎回戦闘させられていたら少し嫌だったとは思います。だから4人で良かったです。
 好きなキャラ順は 来栖香織 > リァノーン > モーラ > 網野鏡子 > デスモドゥス > ギーラッハ > ウピエル > 伊藤惣太 > 白柳弥沙子 > グラサン男 > ユン > ミン > 栗城 > フリッツ=ハールマン > ナハツェーラー > 諸井霧江 > キメラヴァンプ達 > 傭兵達 で。


20世紀アリス 2002,1,19

「これDPS?」の方も楽しんだのですが、特に語ることがないもので「かえるにょ国にょアリス」のみで、ざっと当時の布陣を紹介。

前衛――最前線で戦うキャラ。戦士タイプ。
 ステージによって移動力3〜5あたりが望まれる。4が一番良いか。出来れば防御力も欲しいが一番の望みは確実に一撃で相手を倒す攻撃力。体力はドシドシあって欲しいし、小鳥の死体や自動ナースも欲しい。
(ライセン、凶アリア、アリエッタ、シグルーン、初音、リック、タイガージョー)

次衛――二列目で戦うキャラ。戦士タイプ。
 荒法師を持たせた戦士キャラがここを補う場合が多い。前衛の倒し残しを確実に潰す為に配置しているので攻撃力は重視はしない。前衛が一撃必殺出来る時は不用のようだが、岩破壊などの工作にも便利。
(葉月、奈菜璃、ファネル、シャルム、かなみ)

中堅――三列目で戦うキャラ。魔法使いタイプ。
 敵からは適度な距離を置きつつ後方からの攻撃支援。敵の出鼻叩きや、前が詰まりがちになるので次衛の代わりになる場合も。魔抵力が最重視。効果拡大や射程を延ばせれば伸ばしておきたい。
(シィル、コレット、志津香、みゅう)

後方――四列目以降で戦うキャラ。遠距離支援タイプ。
 マリアや五十六専用。役割は中堅同様。ハニー対策や中堅では届かない遠距離の敵を叩いたりする。中堅と後方のみで敵を殲滅し、前衛にダメージを負わせない戦い方も。必要ない時や、狭い場所では中堅キャラと後方キャラを一人づつ減らす。
(マリア、クミコ、五十六)

最後方―アリスと共に列の最後に置くキャラ。能力支援タイプ。
 ポロンの場合は全員の体力を回復させる為に置いておくだけ。マスコット状態だが、ふっ飛ばしでの倒し零しの敵の止めを刺したりする。前衛、次衛が崩れた時に時折フォローの為に入れ替わったりもする。他は完全に支援キャラなのでそれぞれの能力を使うだけで戦闘は出来ない。
(ポロン、バレス、ターバン、斉藤美華)

 レベルは基本的に横一列を維持していました。キャラが多いので横並びがキツくなってきたら最終的には寵愛キャラとそうでないキャラに差が出てきそうな気がします。特に戦士。魔法使いはどうしても必要不可欠ですが、戦士は代わりはいくらでもいますので。能力上がるのとアイテム欄増えるのはシグルーンばかりというのは心底何とかして欲しいです。一番戦闘に出していないキャラなのに、どうして間隙を縫うのかなぁと思ったものです。

【お気に入りキャラ:比良坂初音】


ねがぽじファンディスク 〜ひとつ屋根の下で〜 2002,2,9

 正直、透の為にあったのではないでしょうか。本編(香澄ED)では一番まひるの為に働いたのに、香澄とまひるだけの関係が優先されてしまい、脇役に甘んじた透。香澄別ルートでチラっとのみ語られる彼の心情が切なかったからこそ、昨年度のゲーム大賞の脇役部門で私は彼を推したのですが、見事報われました。

【お気に入りキャラ:遠場透】


家族計画 2002,2,23

「寺内貫太郎一家」とか「時間ですよ」とかそんな昔のホームコメディ調を目指した作りになっていたようで、屋根という場所を主人公とヒロイン達の語らいの場所にしているが印象的でした。烏でさえもそこにいましたし。
 ゲームをやってて一番辛かったのが主人公でしょうか。彼の言動、思考、感情の機 微がなかなか判らなかったです。全く合わないとか、ズレているとかではなく、「その思考言動の動きに一緒になってついていけない」感じでした。主人公のキャラクターで話を「見聞きする」のではなく、話に合わせて主人公がその話の展開の都合によって妙にカンが鈍くなったり鋭くなったり、物分り良くなったり悪くなったり、といった感じで、終始振りまわされました。このシーンならこの主人公はこんな対応だろうなとか言うのが、ある程度は中盤から終盤にかけては読めるのにそれがこの話では読めず。それが話の中で主人公が成長したと言う形での変化なら判るのですが…(勿論、このゲームでもそういう部分はあります)、そうでもなく悪戯に振り回された印象の方が多分に強かったりしました。悪く考えれば話の展開が優先されていて、主人公の反応がその話に合う様に変化させられていたよな部分が少々。
 中後半からは頻りに誰よりも家族家族を訴える主人公ですが、ゲームを通して感じ るのが彼にとって「家族」は自分から関わった「春花」唯一人ということを感じました。後半の彼女の発端での騒動での彼の言動は彼女を必死に擁護しようとばかり先走っていて支離滅裂です。正直、彼女以外の人間が同じ状況に陥ったとしても、必死に擁護はしても、ここまで支離滅裂になることはなかったでしょう。まさしく娘を想う親そのものの感情です。個人を責めるのではなく云々という建前ではなく、他の誰がどんな目に遭おうとも春花だけはというぐらいのものを感じます。春花が第一で、自分自身を含めて他の人間は二番目です。ただ、彼が家族計画を擁護するのは彼自身の家族への枯渇していた愛情が一番の理由ですし、固執するのもそれを大事に想っているからですけれどど。その二本の柱がゲーム中彼を育んで膨らませていったものの内容だと思ったり。
 好きなキャラ順は 高屋敷青葉 >> クロード(烏) > 河原末莉 > 王春花 > 広田寛 > 大河原準 > 劉家輝 > 小夜 > 沢村司 > 伊佐坂 ≧ 久美景 ≧ 劉楓 > 板倉真純 > 高屋敷祖父 > 山名由利 > ウェルカム ≧ 山名順子 > 園長先生 ≧ アスタルエゴ(猫) ≧ 山名夫とか大場の他人 > 中国陸軍崩れ男とか > 添田とか中崎良太とか青葉の両親とか所謂悪役 で。


みずいろ 2002,3,30

 何で日和だけ別の人が書いて、全く別の展開にしてしまったのかがちょっと辛かったです。別に日和があのシナリオでのみ別の学校に行ってしまうことになること自体は全然構わないです。そういう可能性もあったという作りに過去編で確りとなっていれば。他のシナリオでわざわざ日和が引っ越さなかった理由を描くこと自体が難しいと言うのは理解できます。ですが、逆を言えば日和シナリオでだけどうして引っ越さなければならなかったのかという謎をスッキリさせてきれない限り、どうしても引っかかるものを憶えます。もしかしたらアフターストーリーなどで保管されている……とは思えません。わざわざ「日和シナリオに行かない当時の日和の状況説明」を取り上げるのは難しいと思うので。それだけに、スッキリしないものを持ち続けそうです、私は。
 進藤さんの変化、雪希の踏み込む域の違い、清香が砂絵に誘わない理由、この辺の違いは過去編の分岐の中で納得出来るやり方で収めていたのは評価したいですし、進藤さつきというキャラを動かしたのはかなり良かったと思います。
 兎にも角にも、学園物という有り触れた素材の中で、あまりにベタベタな部分を適度に削ったり外したりしつつ、人気のあるお約束は維持すると言う方式は上手かったと思います。特に「死」などそれだけで泣け悲しめ不幸だよ的なキーワードを徹底して嫌ってくれたのは嬉しかったです。そんな大層なものを使わなくても表現できると言うことをやってくれました。
 キャラ好感度は 小野崎清香 ≧ 進藤さつき(他シナリオ) ≧ 片瀬雪希 > 進藤さつき ≧ 神津麻美 > 早坂日和(他シナリオ) > 早坂日和 ≧ 小野崎ゆかり > 小野崎清香(他シナリオ) > 進藤むつき(過去) > 男子生徒A > 南山 で。


ねこねこファンディスク 2002,3,30

 オマケモードの「まじかる☆ひよりん」は面白さ的にはブルーと同程度なのですがこっちは二次のギャグということもあって、素直に軽く楽しめました。日和の声があって、かなり愉快さも増しましたし。名乗りを二回繰り返すところとかが特に。「探偵 片瀬健三郎」は中途半端に風刺しているような部分と、さり気なく理不尽な部分をあっさり流しているとことが一番ウケました。健三郎が脱出できるのであればユンファンが身代わりになる状況ではないのに、とか。清香の出番なかったですね。

【お気に入りキャラ:山田さん(スカーレット)】


このはちゃれんじ! 2002,4,6

 各シナリオで背景となるテーマがそれぞれありながらも、それについて煮詰めて語りかける事もなく、流しきって話を落ち着かせてしまっていると言う印象があります。メインではホムンクルスであるこのはとオリジナルのこのはの関係、兄が彼女を作った訳、そんな数多くのテーマに大して描ききれている部分がそれなりにあるものの、千尋ルートの彼の格好と母親の存在などの部分からの話や、役割論などの部分などはあっさりと問題を片付けてしまっているので、プレイヤーとして入りこむ部分がなかったです。苑生ルートも上記で語った通りで同様な感想が。
 本屋で立ち読みするレベルではかなりの傑作の域。ただ自宅でゆっくりと楽しむにはもうちょっと物足りなさが、そんな印象です。
 キャラ好感度順は 道法寺織人 > 西泉俊介 ≧ ミミ ≧ 道法寺苑生 ≧ 日御子菜苗 ≧ オリこのは  ≧ 乙丸このは ≧ 藤枝みすず ≧ 乙丸貴英 ≧ 鶴来千尋 で。


ピュアメール 2002,4,21

 舞台がC学校で皆C学生ということを隠しもしないその姿勢に引きづられまして、主人公の彼等彼女等が全員C学生だと考えてプレイしていくとその幼稚さがいとおしいというまでに。
 見え透いた罠。処世の欠片もない態度。気持ちの簡単な移り変わり。薄っぺらい友情。世界は自分の為にあるんだとどこか思いこんでいる人々。志村後ろ級の見え見えな部分に驚異的に気付かない連中――という生々しい子供イズム(ガキイズム)を感じられてゾクゾクしました。
 最初の頃は正直かなり自分には合わないゲームだなと思っていたのですが、見事に入れ替わりました。主人公の思考能力に合わせて自分の考えもC学生レベルに落してみたので、普段なら「これは違和感ありまくり」と思える部分が「ああ、こういう考え方しても仕方ないなぁ、なにもわからない子供だから」という甘っちょろい弁護が出来てしまうことに。その結果、逆に1stプレイではノックしないで侵入すること以外は全体的に同情的だった筈の妹に対して、シナリオ側の目論見通り「邪魔くせえ」と思えるようになりました。ちょっとしたきっかけから会話ができるまでになったと判った途端にズケズケと相手の領域に踏みこみまくり。主人公こそ紛れも無くストーカー予備軍。それなのにモテモテな主人公。ビバ、C学生。
 関心のある順は 結城綾華 > 青葉衣里 > 奈川碧 > 澤永美紀 > 真東悠美 > 関端りん > 青葉ヒデオ > 緒方圭 > 関端先生 > 柴進一  > 緒方藍 > 咲山先輩 で。


水月 2002,5,4

 久々に万人向けと呼んでも良いF&C作品ではなかったでしょうか。他の方はイメージが変わったとまで仰っている方もいますが、抑えどころの押さえ方などはF&Cならではの安心できる部分になっております。この辺はイメージ的なものかも知れませんが。
 全体的にもそうですが、特に序盤の時間経過が解り辛かったです。病院内で目覚めて雪に会って、別れて奮えながら夜を過ごしてからまた雪と喋る間に一日以上の時間が経っているとは思えなかったので。
 普通、記憶喪失でも僕は僕というのが相場ですが、この主人公ほど徹底的に自分の 存在を疑っているのは珍しい気がします。なんか新鮮でした。ただ、一つ意地悪く言えば主人公の性格がというよりもこの話の都合上という理由からの自分という存在への懐疑という部分に感じましたが。結局のところ、主人公の記憶はどのルートでも戻らなかったです。主人公の父親についても何も触れられません。事故についてすら。和泉の父親がどう裏で絡んでいたのかも判りませんでしたし、廃校と防空壕の管理など町が隠していることも何一つ不明のままで、謎が殆ど説明されないまま終わっているのでその辺の後味は悪いです。
 終わってみると雪と花梨でもうこのゲーム一番の魅力は見終わっていたという気が多分にしました。この二つぐらいのものが他のシナリオにもあれば、F&C史に名を残せるゲームになったと思います。残念。
 キャラ好感度は 琴乃宮雪 > 大和庄一 ≧ 宮代花梨 ≧ 牧野那波 ≧ 香坂アリス > 大和鈴蘭 ≧ ナナミ > 香坂マリア > 新城和泉 > 牧野健司 で。


うたわれるもの 2002,5,11

 ADVパートではカミュ、トウカが一番目立っていたように思います。ウルトリィは1つのイベント分で出番があり、カルラ、アルルゥは満遍なく、ユズハはちょっと控えめ、エルルゥは意外や意外に出番は少なめだったような。印象が薄かっただけかも知れませんが。SLGパートは強制的に進行しますので、敵を選んだり戦力を変えたりする事はありません。ただただ与えられた戦場で与えられた敵を戦う味方を選んで戦うパターンです。難易度は簡単との声が大きいですが、ヌルゲーマの私としては一度も敗退することはなかったですが、それなりにハラハラする戦場もありました。仲間の配置ぐらいは決めさせて欲しかったですが、まぁ致命的なものは無いので。
 時間経過は全くわかりませんで、世情もなんだかあっさりと流しすぎな部分も目立ちました。三大強国という割にはどれも呆気なく潰れましたし、他の国との戦力差を感じるようなことが全くありませんでした。話自体も展開が早く、お陰で「お前等いくらなんでも素直過ぎ」と思うようなシーンも多く目立ちました。トウカなど皇は死んでしまいましたし、その前のアルルゥイベントがあっただけにもうちょっと事態は複雑なことになると思っていただけにアレはないだろうと思いました。ベナウィもいきなり「わかりました」と納得するのもちょっと拍子抜けし過ぎです。カルラ話もあれで納得しろという方が無理で、拉致られる事自体はいいのですがもっと納得できるような経緯に描いて欲しかったです。
 改めて総評すると私は好評価です。「物足りない」という以外のこれといった不満点はなかったので。ADVパート、SLGパート共に物足りないというのは淋しいですが。傑作ではないですが、良作としたいです。
 キャラ好感度順は オボロ > トウカ > アルルゥ > ハクオロ > ムックル > クーヤ > サクヤ > ニウェ > カミュ > ドリィ&グラァ > ユズハ > ベナウィ > テオロ > ゲンジマル > エルルゥ > カルラ > ウルトリィ > ソポク > デリホゥライ > トゥスクル > ヒエン > クロウ > ムツミ > チキナロ > ミコト > スオンカス > ムント > ハウエンクア > ウゥハムタム&ヤァブ&タァナクン > オリカカン > カンホルダリ > ヌワンギ > インカラ&ササンテ > ミズシマ > ワーベ > カトゥマル > ポナホイ > ディー で。