真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜 2009,1,27

 発売日から本当に少しづつ続けてやっと終わりました。元々このゲームは「萌え」成分の補給の意味合いで買ったので、他成分で求めているハードルが低いので当然ある何もせずとも自動ハーレムやら僅かの間に優秀過ぎたりする主人公等は、あまり気にならないようにしていました。ですので、その辺が気になる人は大層差し引いて頂くと幸いです。
 後、ゲームではあまり強調されていませんが、前作恋姫†無双の設定や流れを知らないと話が分からないものが多分に多く含まれています。その辺も不親切な部分ではあります。
 システム周りは起動やセーブロードが重かったり、ディスクレス出来ないのが非常に不満でしたが、イベント回想はほぼ全部出来る様になっていたりする点は良かったです。音楽はBGMとしては良かったです。声も正直当たり外れもありました。通常時では気にならないのですが、エロシーンやイベントシーンでの感情を込める声などは残念な人が混ざっていました。戦闘は前作よりも多少陣形合戦にランダム要素が出来ているので前ほど作業のようにはなりませんでした。
 シナリオは魏呉蜀の3ルートで、最初に選ぶとそのシナリオのまま終わるという三本封入形式でした。シナリオ好感度は魏>呉>越えられない壁>蜀の順で。全て終わると前作を知らないと意味不明な言動が多く含まれる漢ルートが出ますが、打ち切り形式の未完にすることで説明放棄に繋げているようです。同時に前作のように主人公の世界との繋がり云々も特に語られること無く終わっております。
 魏シナリオでは前作と違ってご主人様と祭り上げるのではなく、一つの異才として拾われた曹操に仕える形になっております。仕えると言ってもタメ口なのですが。覇王としての天下統一に拘る華琳の主義に従いつつも主従の枠組みから外れた存在として支え、統一国家目指して他の全ての勢力を滅ぼします。正当王朝らしく、非常に筋の通った話になっていてここでの劉備は理想主義を振りかざすだけの聞き分けの無い駄々っ子になります。そして何故か劉備と孫策を赦してそれぞれの国の王に封じます。彼女の理屈からするとこれでは統一を目指した大事な理由がなくなってしまうのですが、気にしないことにします。主人公は正史(と言っても演義ベース)を知っていることで、定軍山や赤壁で相手の手を読んで相手の裏をかきます。そしてそれをすることで歴史を捻じ曲げたことになり、主人公の存在をこの世界から弾き出す結果に繋がるのだという流れになって華琳の目的達成と共に自分の役割を終えたとしてこの世界から姿を消します。なので最後は取り残された華琳視点の終わりになっているので、主人公の一刀が実際にはどうなったのかがわからないままになっています。キャラ好感度は以下の通り。

 凪(楽進) ≧ 空(程c) ≧ 霞(張遼) ≧ 華琳(曹操) > 流琉(典韋) > 稟(郭嘉) ≧ 季衣(許緒) > 沙和(于禁) ≧ 真桜(李典) ≧ 秋蘭(夏侯淵) > 地和(張宝) ≧ 人和(張梁) ≧ 桂花(荀ケ) ≧ 春蘭(夏侯惇) ≧ 天和(張角)

 凪の可愛さは突き抜けていました。彼女シナリオや他のキャラシナリオに出てくる彼女の顔を真っ赤にしたり慕ってきたりする仕草が非常に可愛くて溜まりませんでした。空は出番こそは少なめなのですが、ふと突然彼女からの好意を感じられるようになりそれがどうしてなのかはっきりでない割に匂わせるシーンに味があって良かったです。霞も女慣れしている一刀が口説き落としたような流れになりますし、メインヒロインの華琳、年上の男性への憧れからの流れで落ちる流琉等、一応好かれることに納得がいくだけのものがあったキャラが好みとして大体上の方に。他には夏侯惇こと春蘭は馬鹿さ加減が超最高で、そのアホの子っぷりがブチ抜け過ぎて大変笑えました。そして前作ではあまり見せ場がなかった許緒こと季衣が愛玩的な意味で可愛いかったですし、残る夏侯淵こと秋蘭も単に一緒にため息貧乏籤要員から意地悪分が増していたり、荀ケこと桂花の嘲りの笑顔がめっちゃいい顔してて素敵でした。

 蜀シナリオはほぼ完全に前作のファンディスクのような色合いが濃く、そこに劉備以下キャラが増えていっただけのような展開になっております。主人公は無条件で皆のご主人様として祭り上げられ、国主としては劉備を立てつつもハレムの主として君臨します。悪人の立ち位置なのですが気にしません。皆仲良くを謳う自分達の正しさを疑わないので、仲良くしない子は鉄拳制裁の後に仲直りすればいいとばかりに、身勝手な理想を振りかざします。孫呉は自分たちの土地さえ平和なら良いので問題なく、主義でぶつかる曹魏に対しては、突然現れた五胡という外敵に協力して事に当たることで仲良くしないと他所に付け入られるという屁理屈で中国人皆仲良し政策を押し通しました。無論五胡の人とは仲良くする気が無いので皆殺しです。南蛮は殴りつけた後、許したのに。全体としてヌルさが目立つのでなあなあな流れやぐだぐださが多いです。一刀も特に何事も無くこの世界に留まったままご主人様ライフを満喫します。元の世界へのホームシックなど一度もありませんでしたし、先への不安や恐怖も皆無でした。キャラ好感度は以下の通り。

 恋(呂布) ≧ 翠(馬超) ≧ 蒲公英(馬岱) ≧ 星(趙雲) > 美以(孟獲) ≧ 月(董卓) ≧ 白蓮(公孫賛) > 璃々 ≧ 斗詩(顔良) > 桔梗(厳顔) ≧ 紫苑(黄忠) ≧ 詠(賈駆) ≧ 愛紗(関羽) ≧ 朱里(諸葛亮) ≧ 桃香(劉備) ≧ 猪々子(文醜) ≧ 麗羽(袁紹) ≧ 雛里(鳳統) > シャム、トラ、ミケ ≧ 焔耶(魏延) ≧ 鈴々(張飛) ≧ 音々音(陳宮)

 キャラの人数が多過ぎたことが全てでした。前作メインヒロインだった愛紗らが個人の見せ場は前作でやったので今回はそれ前提でという話か、焼き直し程度の話ばかりでどうしようもなかったのに加え、単体が鈴々と星しかおらず、それ以外は二人以上のセットが基本で尚且つ単体キャラで話が動くものが非常に少なかったです。エロシーンすら纏めてが多いので3Pが基本でした。ただでさえそれぞれ個別の見せ場もなくセット扱いされている上にエロシーンもそれでは各々に思い入れを入れようがありません。特に雛里などは朱里と二人居る必要が全くありません。桔梗も紫苑の出番を削るか焔耶を殴るぐらいしか特徴がないですし、メインヒロインの筈の桃香が愛紗とセットという理解不能な振り分けもあって、単に愛紗と牽制したりするだけの人で、メインヒロインらしさが全くありません。寧ろ、前作愛玩よりも迷惑キャラ先行していた恋が、性格や性能補正されて聞き分けも良いし、基本頭も悪くないという出来たキャラに昇格していました。新規キャラでは蒲公英の存在が白眉でして、瑠々の出番とか見せ場とか役回りとかを根こそぎ奪った感がありますが、翠や他のキャラと絡む事も多く、その掛け合いも非常に良かったので唯一新キャラでいい印象を持ちました。美以も物足りないのですが、他がどうでもいいぐらいに酷かったので相対的に上位に。プレイ前からずっと楽しみにしていた白蓮も麗羽枠に纏められてしまった為に出番もセットだったりして、四人目のメンバー扱いになってしまいました。

 呉シナリオでも天の使いという存在を、貴種信仰の元として孫呉の箔付けの為に子種を要求されます。同時に深刻な人手不足から冥琳に鍛えられて謀臣の一人にも。主人公の血を入れることで、自分たちを選ばれしものとする割にはその目的は先祖代々の土地の確保と、呉らしいと言えばらしい保守主義に。なので自分たちの土地を狙う曹操のみを敵として打ち払い、劉備と天下二分を果たします。史実のケ芝の言葉は完全無視なのは気にしない方向で。魏とは違って呉では歴史イベントに気が付いても口を挟むことなく流れを一切変えません。それどころかイベントの時事が異なることで、先手を打てずに雪蓮を死なせてしまったり、冥琳の寿命も尽きさせてしまったりと他ルートでは死なない二人が死んでしまいます。劉備だけが得している気がしますが、雪蓮から蓮華へ、そして冥琳から亞莎へと引き継がれ、託された思いこそが孫呉の民の安寧とし、孫呉の各々としても死するものがあれば生まれるものもあるということで一刀の血を得た呉の二世達の誕生で終わっている〆はとても良かったです。そしてこの真の目標の一つであっただろう冥琳の復権というかリベンジは、彼女の最後を以って果たされたように思います。そして死というものに対して一番触れ合った呉だからこその生のENDINGに繋がっていくのではないかと。ただやっぱり扱いとしては今回も酷く、全体のシナリオも短ければ登場キャラクターも少なく、個別イベントも少ないという過疎っぷりが際立ちます。蜀が明らか過ぎるほどな飽和だっただけにバランスの悪さが目立ちました。キャラ好感度順は以下の通り。

 蓮華(孫権) > 明命(周泰) ≧ 亞莎(呂蒙) > 冥琳(周瑜) ≧ 雪蓮(孫策) ≧ 祭(黄蓋) > 小蓮(孫尚香) ≧ 穏(陸遜) ≧ 思春(甘寧) > 美羽(袁術) > 七乃(張勲) > 華雄

 蓮華のメインヒロインっぷりは非常に良かったです。雪蓮によって一刀と許婚のような関係を結び、二人で徐々に距離を詰めつつ激動の呉を助け合いながら生きていくという流れが良く出来ていました。明命や亞莎の慕いっぷりも蜀のような過密状態でないだけに素直に浸れますし、名誉回復がなされた冥琳の良き教師っぷりなどありましたが、章の少なさもあってか穏などはエロシーン優先な扱いに。美羽らは前作の麗羽らのような扱いでした。
 最後に全体でのキャラ好感度は、凪 ≧ 恋 ≧ 蓮華の三人を。以下、翠 ≧ 明命 ≧ 亞莎 ≧ 空 ≧ 霞 ≧ 華琳 > 蒲公英 ≧ 星 あたりで。


君が呼ぶ、メギドの丘で 2009,2,19

 本当に久々のLeafゲーでした。初めの頃はマウスプレイだったのですが、途中でコントローラーを買い込んでそっちでプレイしました。
 戦闘のエンカウント率が若干高めなので長い道のりなど、行き来するのに場合によっては非常に面倒だったりもするのですが、ゲームバランス的には悪く無かったです。ただ隠しボスやメカウサギ、レッドなど特殊敵を倒そうとすると普通にやっているだけでは相当に厳しく、最初の頃からレベルアップボーナスの振り分け方や、能力アップアイテムの使い方など大雑把でも計算してやらないとなかなか難しくなります。MAXはLV100なのですが、その100あっても最後の方の隠しボス達は難儀します。普通に遊ぶ分には無理に経験値稼ぎとかしなくても段階的に敵が強くなるので普通に戦っていれば勝手に相応のレベルがあがります。ただそれでも回復アイテムなどの補助は大事なので常時ある程度の数は持っていた方がいいです。装備品は武器は自動で持っていて、基本スキル上昇に指輪、特殊防御スキルに他のアイテムの三種が基本になります。武器は改造屋で手持ちの武器を強化素材を使って強化していく形式で、ただ数積み上げれば強くなるわけではないものの、ある程度やっていけばコツはつかめるようになるので特に計算は必要ありません。ただ全て無駄にせず目一杯の数値が欲しい時は少し頭を使います。最終武器にする為の素材が限られているので、その素材による数値の上下を計算に入れて予めの数値を揃えた武器を用意しないといけなくなるので。スキルについても強化の仕方などが戦略的でなかなか凝っていたように思います。ここだけ見てもエロゲのボリュームではなかったです。
 音楽は上々でしたがそこそこよりいいぐらい、声はチョイ役以外は良かったです。コンシューマ移植が念頭にあるのかエロシーンなどは唐突に始まったりすることが多く、この辺は省けること前提なのかと思えました。
 ストーリーの設定は親から仔へというテーマを軸にしてかなり考えられていたように思えるのですが、終盤手前あたりが非常に駆け足というか予め考えていたものを上手くシナリオとして組み入れられなかった気がします。聖女二人と家族面々あたりの話の片付け方がまずまず恙無く良かった割に、悪魔達やマリアの最後のイベントは彼女たちの感情面部分が弱く感じました。ヤハなどは最初の対応から杖の時、門の時などの激しい言動が非常に良かっただけに最後のリーガルフェイスのやり取りは杜撰でした。しかしあの時点では今更冗長になられても困るシーンなだけに、もっと他のシーンで伏線なり何なり出して欲しかったです。キャラクターについては主人公がその場その場で目の前のヒロインを全力で無自覚プレイボーイとして口説くという行動と、トレジャーハンター等と言う割には誰よりもその辺の能力がなかったりすることが非常に引っかかりを覚えました。ただ勝負どころを抑えて行動しきっていたり、泣き言で逃げない点は救世主キャラなんだなとわかるようにはなっていました。物語序盤の山でオンリーワンではなくワンオブゼムだったと明かされるベーグル。将来の全よりも目先の小を選んだ彼の判断も、その結果に対するヤハの激高も共に納得の行く流れ。そして何故彼を選んだのかというリノンの感情に拠る理由と、序盤としてはなかなか盛り上がる展開でした。ただナタスさんが一連のやり取りで動じない点で、ちょっと心に余裕があるのも事実でしたが。
 何故機械ロボット世界なのかという点の説明は無かったですし、母親であるチャドの年齢もしくは正体、スウェンやバディの転向や変貌の唐突さ、結局ナタス達があの十年にどう関わっていったのか等など全く描けていませんでしたし、そもそもこの世界の神である世界時計を倒すことでイコール世界が救われるということではなかったようなのに、その辺がどう解決したのかわからないままだったことなど、多分設定では色々あるのでしょうがゲームで明かされる機会がなかったように思えます。風呂敷を畳めなかったと言われても仕方が無いように思えました。そして何より、ゲームとしての達成感が乏しいです。小説や漫画ではなくゲームなのですから、プレイヤーが関わった結末(戦闘で勝利)を直結させたオチにして欲しいです。
 余談ですが、最後の戦闘後のイベントでナタス達と合流してそれぞれで2つの世界時計を叩くと思ったのは私一人ではないと思います。リノンのペットの存在意義も結局不明でしたし。
 キャラ好感度は セシリア・キュベレー > ナタス > バディ > ヤハ ≧ チャド > リノン ≧ マリア・ロコ > エレミア・エウリスミア > ギサ・ボーザ伯爵 ≧ ベーグル・レスタティオ ≧ リト > スウェン > ベル一行 > マルデューク司祭で。


温泉ホテル××大作戦 2009,2,22

 sol-fa-softさんの無料配布ソフトです。いつ頃から手元にあったのかは不明ですが、初めて知ったのは尾張さんのサイトだったのは覚えてます。体験版消化の合間にやっていたらしく半端なところで止まっていたので残り全てを消化。親戚の子供と、旅行先で出会った子供の二人を頂くお話です。リアルだと法的に即アウトですし、何か親戚の子どもENDのオチは「え、いいの?」と思うオチでした。

【お気に入りキャラ:森永美姫】


魔王物語物語 2009,3,18

 てつさん製作のフリーRPGゲームです。
 昔気質な不親切さというか自由度が高いというか、何をしていいのか非常に戸惑いながら目の前の敵を倒しつつ、話の出来る人に話しかけつつ、手に入れたものは取り合えず装備したり、食べ尽くしたりと、手探り手掴みで進めていくゲームです。あまりの漠然さと、敵の強さに圧倒されて一度は挫折したのですが、やり直してコツを知って再度挑戦して無事ラスボスと隠しボスを撃破。アイテムもキャライベント進行度で取り損ねたガラスのかけらの幾つか以外は全て手に入れました。雑魚戦とボス戦では装備も戦法も丸きり変えねばならず、何度も数値とにらめっこしながら並べていったのが良い想い出です。
 基本戦略としてはどこの攻略サイトにもありそうですがクビキリと足払いで、私の場合はヒマリを足払い要因、三人目をクビキリ要因、ルドルフは複数攻撃兼クビキリ要因にしていました。最終装備はヒマリがロングソード、アイギスにアレスの服、ザーラマント、インプリティング。ルドルフがダガー、コーディリアに蟷螂の斧、決意の仮面、インプリティング。三人目はユキヤナギ、黒てんとう虫に一本ヅノ、悪魔の羽、インプリティング。 三人とも装備しているインプリティングはスキル攻撃中心だと非常に大事な敏捷を大きく上げてくれるので、一時期は一人2つづつ持たせていたこともあるぐらい便利アイテムでした。ルドルフはダガーを持つ前はイカの足を持たせたり、逆に闇を切り裂く聖剣やゼイネスの涙、アイキャンフライなどのクリティカル特化させていたりと戦法次第でかなり持ち物が変わりました。
 ストーリーは正直把握しきれてませんでした。サブキャラクター達の物語とヒマリ、ルドルフらの物語、三人目の謎やアーロンなど魔王物語の付近の話は漠然とながらわかるようになっていたのですが、思い込み補完してやっとというところ。考察サイトなども見てもわかったようなわからないような按配な気分になります。そして清涼剤のレーラリラさんが表向きも裏向きも特に関わってこないので最後までどうして彼女がいたのかがわかりませんでした。用語集で出ている姉との確執からアイリッツあたりとの関わりかと思ったりもしたのですが。あとは特定の必殺技で出るカットインの格好良さや一部シーンのBGMの良さなど非常に楽しめました。

【お気に入りキャラ:エルオントナナ】


femme fatale 2009,3,23

 続編に当たるエーデルヴァイス発売プレイベントとして、公式サイトにて期間限定無料配布されていたのを落としていました。探偵小説のような探偵と比べたりするのはおかしいのかも知れませんが、大仰な割には頭を使うところはあまり何もやっていない主人公でした。結局、証言や周囲、相手側頼りになっている上、自分の周囲の脇の甘さには延々とヒヤヒヤしっぱなしでした。青柳さんが一人雇って主人公に付けていれば調べなくても一発アウトだったのではないかと。一方で被害者たる少女達は木偶のように言いなりだったり、仕掛け人なフレイアさんの動機とも言い辛いあまりにあまりな原動力は一応理解できるものの、安易に乗っかった青柳さんがあまりにいい加減過ぎたり、速水や爺さんがお助けキャラのようで殆ど役にはたたなかったりと空気と雰囲気の良さだけが浮いている印象でした。元々こういう思わせぶり系は、そのハードルが高いがうえになかなか難しいのではありますが。ヒロイン側は男に都合の良い娘さん揃いだったので刺激という面では一様に弱かったです。エッチイベントシーンは淫靡さの演出は上手く出来ていたのですが、読み辛い見辛い聞き辛いの弊害の方が上回っていました。
 ヒロイン好感度順は特にないので短評を。八神鈴花は地味に主人公を窮地に追い詰める言動があったのですが、地味過ぎて影が薄いです。桧原聖美はメインヒロインっぽいのに主張が無さ過ぎて、数少ない見せ場もあまり膨らまないまま終わってしまって寂しい限りです。フレイア=カーシェンガーはまあらしいキャラですが、目立たない立場を取っているだけに本当に目立ちません。黎翠玲(レイ=ツェイリン)は油断のならないキャラの筈が活躍するシーンはカットされている反面、やられるシーンはエロシーンなので残念な扱いになってます。カレン=ゴールドスウェイスもそういう性格ということで非常に地味です。レイチェル=ヴェルレーヌはもっとBADENDの性質を生かして、現時点でもちょっと転べば堕ちていくような幼いながらも…的なものが欲しかったです。妹二号でしかありませんでした。篠瀬雪乃はサブヒロインっぽい扱いながらBAD以外は聖美トゥルーしかないので特に主人公に感情を向けるシーンもあまりないままでした。地味、寂しい、目立たないという印象の弱さが彼女らの共通項でした。

【お気に入りキャラ:桧原聖美】


とり×とり 〜えっちしてくんなきゃイタズラしちゃうゾ?〜 2009,6,1

 一見で分かるとおり怪物○んのリスペクトというか、まあまんま女性化してエロゲにしてみましたという奴です。絵は塗りが少々残念な感じでした。原画よりも塗りの方が大事なんですが。声はエロシーンはしょんぼりでした。ただシーンそのものも正直うーんと思わざるものが多かったのでやる気という点で難しかったのかもしれません。肝のシナリオですが、使い回しがなかったのは良かったです。正直このぐらいのゲームならあるかもと覚悟していたので。キャラの割り振りや展開などがそれぞれ少しづつ違った上に、キャラ性格などの改変もなく収まっていたのは好評価です。設定としては結局それぞれの背負った背景が特にわかるようなENDINGもなく、主人公の家の問題やアシュタロテ側の問題などもはっきりしないままでした。それに関心を持たせることもなかったので、全て終わってフト気づいただなのですが。最後のランタンシナリオが解決編ではなく、1サブヒロインキャラの補足であったのは世界観よりキャラ優先という視野があったからなのかも知れません。主人公宮古俊介のキャラクターは好感が持てるキャラでしたし、他のキャラも悪い感情を持つキャラはいませんでした。敵役のイグニオスはシナリオの都合に振り回されてはいましたが、立ち位置ははっきりしていました。ただやっぱりシナリオが弱過ぎたのと、そもそもどうしたいのかさっぱりわからないまま始まって終わった印象が強かったです。一番無難だったのは分かりやすい言動で纏まっていたウルドシナリオか。キャラクターの良さで言えばフランソワで、ヴォルフェは見せ場が無さ過ぎでした。ベリュアルのキャラは良かったですが、半端な出番だった気も。そしてお供の二人が絵から出番から全ていい加減な出来だったのが残念です。好みは分かりやすいアピールと適度のシナリオの良さからウルドがこの中ではお気に入りです。あと余談ですがサブタイトルは全く本編とは関係ありませんでした。

【お気に入りキャラ:ウルド・ツェッペシュ】


すくとり 2009,6,7

 本気でエロゲを作るスレで製作された18禁フリーノベルゲーで、配布先はこちらにて。
 曲はテンポが良いものが中心で聞き心地は悪く無かったです。絵は全体的に若干幼めベースだったので、Hイベント絵での杏里での幼げさと大人びた風貌とのマッチングが非常に良かったです。目の大きさの差でバランスが良かったのかも知れませんが。シナリオに関しては3ルートそれぞれで。

城下早紀
 幼馴染キャラらしいウザいさん。悪く言えば無難過ぎると言うか、書き手自身を消したような中庸路線気味なシナリオでした。計算ずくという訳でもないのですが暴走や悪乗りが一切無く、拘りや自分なりのネタ出しみたいなものがあまり無いので淡々と読めます。他の人のテキストとのバランスに気を使っているのか意識して自分を消しているような印象を最後まで持ちました。

由久野杏里
 子供子供しているようで、自分の子供っぽさを自覚して切り離して見ていることが出来ている一面もあるようなキャラクター。計算高いわけではないので好感度は高いです。こちらは各キャラクターの基礎設定を元に自分としてはこういうキャラであるというものを出してきているシナリオでした。特に早紀ルートだと裕介がただの露骨なハーレム状態対策の数合わせ要因でしかない御バカキャラという色合いが強かったですが、こっちだと一応は親友キャラらしい役振りも多少していました。読み心地は良かったです。

神崎優子
 近年流行の素直クールさん、というよりはマブラヴの冥夜嬢の系譜か。ギャグシリアス共にここはこういうノリだろうという期待に応えてくれる王道さと、囚われない好き勝手やらかすアンバランスが非常に良く、物語を書いている人の手練れ感がありました。ただネタのやらかし方と台詞回しのせいでシリアスにしたい部分もそう受け取れないようなもどかしさもありました。エロシーンは三人の中で一番せせこましいというかテキストに余裕がなかったです。

【お気に入りキャラ:神崎優子】


魔都拳侠傳 マスクドシャンハイ 2009,6,15

 知識が全く追いつかないほどのネタの嵐でした。人名が悉く、史実キャラなので知らない名前はぐぐって回収しています。エピソードも因んだものが多いので知っている人には面白いというライアーらしいノリでした。というか元々尚旭東や辻政信など波乱万丈な人生を歩んでいる人物が多いので彼ら彼女らを知るだけでも面白いです。ただ負け惜しみも兼ねますがネタとそれを生かす設定ばかりが立派で、エロゲとしての体裁はかなりいけない出来でしてTRPGのシナリオという印象以上のものが無く。3ヒロインがおざなりという以前にヒロイン扱いされていなかった上に、分岐としても今までもサルバトーレなどでもあったように途中の章シナリオが違うだけなので、キャラ別に3ルートあるとは言い難いです。
 実際のところメインヒロインはイベントキャラである鄭蘋茹以外いませんし、次点に開明獣のタマが来そうな位です。それでも多少はヒロインっぽいところもあった他二人に比べてアイリーンは終始サブキャラでしかありませんでした。キャラ好感度は蘋茹(ピンルー)、ヘレーネ・コシュバ、檮木π(トウコツ)、饕餮(トウテツ)、タマまでで。
 戦闘はラスボス以外は楽なのですが、ラスボスだけ理不尽なぐらい難易度が上がります。ここだけノーコンテニューで勝てる人は凄いと思います。この戦闘だけは?のランダム効果も向こうだけ有利多目に、こっちだけ不利多目なアンフェアな気がしますし。
 曲はBGMはライアーのレベルとしては若干残念気味。OPはムービーと共にその部分は非常に良いのですが、フルコーラスではこれも他の比べれば少し落ちる感もあります。

【お気に入りキャラ:鄭蘋茹】


夜明けの口笛吹き 2009,7,10

 奥山キイチさん製作のRPGツクール2000作品。戦闘だけの難易度は低めです。経験値稼ぐ所も多いですし、無理に武器を揃える必要もあまりありませんでしたので。ただENDを全て見ようとすると下手にサクサク進めてしまうとフラグが終わってしまうことも多いので要注意です。私は娼婦END見逃しました(全クリ後に見ること出来ました)。途中まで進めていたのに。最初の自殺ENDは偶然見つけましたし、盗賊ENDはちょっと普通なかなか気づきません。そして仲間が途中離脱するキャラとそうでないキャラが非常に分かり辛いのも困りました。
 終盤の基本戦略はトトが敏捷を上げて、アシカが味方の防御を上げて、エリナーが暗闇から敵の防御ダウンの魔法スタートで殴り捲りです。相手に拠って多少変化しますが。結局トトは大剣スキル出てからはずっと持たせていました。
 正直な話、キャラクター周りがよく分からなかったです。世界については終盤に説明されていますが、肝心のクリシュナがイマイチ分かりませんでした。父親と共にいたと思われる点でどうもイメージが違ってしまいました。金髪の剣士とやらも特に見ることなく自分たちと関わりの無いイベントで死んでしまいますし。シナリオとしてはエリナーのツン度からしてサブの娼婦とか以外は恋愛要素がないと思っていたので、クリシュナに終始好意を抱かれているのが何か彼女が勝手に燃え上がっている印象が出てしまいました。あと余談ですがキャラドッドのトトが顔アイコンと受ける印象が違って最後まで違和感がありました。更に余談ですが名前はデフォのトトではなくレアンドロにしていました。元ネタはサッカー選手ので。ファンタジーサッカーの編成中に始めたもので。

【お気に入りキャラ:クリシュナ】


メイドさんと最低の野郎ども 2009,7,16

 礼門Zさん製作のフリーRPGシリーズ。今作に限りシェアウェア版(18禁)もあるそうです。前作『メイドさんと紅のドラゴン』は短編らしいノリの軽さで終始あっさりとしていたのですが、こちらは打って変わって一気に話も重く長いという意外さでした。基本的にどちらも殆どのキャラが死ぬのですが、短編ギャグと長編シリアスでは当然その意味合いも重さも違います。仲間のキャラが突然死ぬのでレベル上げが偏っていたりすると後々大変になります。というか誰が抜けて誰が残るか半分近く予想できませんでした。最終戦パーティーを予想できた人は多分いないのではないかと。そして説明らしい説明が殆どないのも変わらないので、ゲーム中だけでは最後まで良く分からないままでした。最後に出てきたキャラなどは他作品と関わってそうな部分とかあるかも知れません。最初の爺さんが背景も何も無く全くわからないままでした。前作キャラがヒロイン(男なのでヒーローか)扱いの存在なのですが、それさえ気にしなければ前作と切り離してこれだけで楽しむ方が混乱しない気がします。むしろ今思いましたが『メイドさんと紅のドラゴン』の方をこれの後にやる方が楽しめるかも知れません。ドラゴンの中の人と主人公のメイドさんがのび○とドラ○もんのような関係だと思っていたので、前作のモブがいきなり昇格してきた感が終始していて落ち着きませんでした。ゲーム難易度は多分そんなに厳しくは無いと思うのですが、武器防具等の能力や、属性などの数値変動や相性がそこそこ重要な割には装備画面がわかり辛く、やり辛かったです。余談ですが『メイドさんと柴犬』は左程繋がるものはないので特に読まなくてもいいと思います。

【お気に入りキャラ:メイドさん(大和沙里菜)】


自分たちの場所 2009,8,14

 青ドラ猫さん製作のフリーRPGシリーズ。先に始めた『姫と騎士獣人』がイベントのないRPGってここまで詰まらないんだと確認させられる一本道で辛かったので、『姫と騎士獣人2』の途中からこちらを始めたのですが、こっちは地味に名作かもと思えてくる一作でした。滑っているギャグも滑らないでいたギャグもそれぞれの意味で面白く、終始楽しいノリで遊ぶことが出来ました。アルアのねこの「うにゃ〜ん」はまだこの作品のノリがわからない頃だったこともありかなり笑えました。あそこまで驚かされたのはいい思い出。ラスボスであるカオスドラゴンとの決戦場で今までの登場人物たちが……という演出も良かったですが、それを促したのがまさかワープスライムだったとは。これは全くの想定外な展開でした。バグというかミスも多くギュウベエの背中向き姿が表示されないという単純なものから、幾つかのイベントが消化済みもしくは消化中に再出してしまうフラグミスみたいなのも幾つかありました。
 ゲーム中に一番難儀だったのが動く床を踏むと戻される仕掛けでして、出るたびに投げたくなりました。個人的にはドロップアイテムや宝箱、全体の長さや展開が全く読めないままだったこともあって、武器防具は殆ど買わないままでした。なので序盤は素手で戦い、拾いものの木の棒から敵から奪った木剣などで凌いでいました。若木の横笛を入手してからはゲームとしての難易度が一気に下がり、彼女の全体攻撃と眠りと他の面子のボコ殴りの戦略が簡単に出来ました。因みに私のパーティーメンバーはダイトス、ファグゴル、ギュウベエ、ネミリでした。フェシーは真っ先にスタメン落ちし、ずっと頑張っていたクガルもファグゴル加入時になんとなくで外してしまいました。そして今回も、二回攻撃武器>最終武器、という感じでしたので該当するものがなかったギュウベエ以外は最後まで持たせたままでした。終盤でネタ的な意味で大活躍していたシャウヘンがまさかのパーティーメンバー参加には驚かされましたが、一軍と二軍がはっきり分かれていたのと彼も二回攻撃が存在しなかったので差し替えまでは至りませんでした。ただ一軍メンバーの温存を狙って、シャウヘンとクガルとフェシーの三人で最後のカオスドラゴンがいる山登りのダンジョンを昇りました。そこで自分の中では上手く彼等を使えたのは良かったです。バランスは非常に悪かったのですが、シャウヘンのひねくれた魔法で何とかしました。余談ですが、魔王決戦前のキャラ選択イベントはダイトスにしました。ここでエンディング分岐だったらやり直す気力はないだろうなと思って一番好きなキャラに。

【お気に入りキャラ:ダイトス&シャウヘン】


LADY PEARL EPISODES DEPARTURE 2009,8,15

 紫部唯さん製作の名作フリーRPG『LADY PEARL』の短編集です。サブキャラクター達の物語が本編前一つ、後日談二つの計三篇収められており、その二つが読み物でしたがコル一家が旗揚げをするシナリオのみ説得バトルという形式で遊べるものになっていましたのでゲームとしてこちらで紹介しました。初期の説得スキルだけでは到底適わない相手が数人いるのでいかにして強力スキルを得るかが鍵です。正直無難にやり易い相手から当たっていけば大丈夫だとは思いますが。因みに途中で得た特殊アイテムは使い道が分かりませんでしたので使わなくても大丈夫かと。お弁当はSPも回復するので上手く使うといいみたいです。こちらも私は最後の一人の時以外使わなかったので気づきませんでした。四年前に私が初めてこの本編を遊んだ後も色々会って2の製作頓挫とサイト閉鎖、配布も停止と痕跡を全て消されてしまいましたが、今でもこのゲームを応援する人がいたお陰で、こうして今ながらにもこれを遊ぶことが出来て嬉しかったです。

【お気に入りキャラ:ジョウン】


他人の家 2009,9,13

 動画『親切設計のゲーム』等で一部有名な、不条理と言うのかシュールと言うのかとにかく表現に困る作品を手がける佐藤五三郎さんのツクールゲームです。戦闘等は一切無くお使いゲーという分野でいいのでしょうか。一応クリアしたのですが使っていないアイテムが大半でしたので、多分イベント見逃しとかありそうです。時空を越えたあたりから何か精神的に置いてけぼりにされてしまって考えることを辞めてしまいました。てっきり屋探ししまくった後で街の住人達にリンチに逢うとかそんな安易な落ちを予想していてマジ済みませんな印象です。軽く頭がおかしくなりました。プレイ時間は一時間はかからないと思います。プリビレッジもやったのですがほぼ同じ形式でしたがそちらは読むだけなので一応区分しました。

【お気に入りキャラ:なし】


ワルキューレの奇行 2009,9,14

 動画『破格の錬金術師』等で一部有名な、不条理と言うのかシュールと言うのかとにかく表現に困る作品を手がける佐藤五三郎さんのツクールゲームです。具体的に言えば「包丁探しゲー」。最後のぬいぐるみに纏わる部分からストーリー性もあるのですが、オーディーンの元に運ばれていった魂達の噛み合わない話題が一番のお楽しみどころかも知れません。一番苦労したのが最初のハシゴの使い方と脅迫状作成。机の逆向きからしかアイテム取れないとは気づかなかったので。

【お気に入りキャラ:フギン】


人狼BBS 2009,10,27

 多分説明不要な超有名オンラインゲーム。ずっとログを読むだけだったのですが、先日とうとう参加してみました。当たり前のことが実際やってみると当たり前に出来ないのを実感。勝敗自体も負けましたが、自分が頑張っていれば勝ち手があったのが後で判っただけに勝手に諦めていた自分が情けなかったです。一回きりのつもりでしたが、何かまた続けそうな気もします。その時はもう少し上手くできたらなと思いました。ただこれやると一日の空いた時間の大部分を削られるぐらい気を取られるので、不眠に悩まされたりしました。この上、集中砲火も浴びていたり責任のある立場にいたら胃が痛くなるのもわかります。気軽にはし辛いゲームです。

【お気に入りキャラ:カタリナ】


真剣で私に恋しなさい! 2009,10,28

 体験版では若干ハナにつくところがあったのと、自分の中の発売日即購入ゲームはその後もんにょりしてしまうというジンクスを意識して、暫く様子見をすることにしていました。某空間サイトや知人達の評判を確かめた上で、丁度エアポケットのように一本だけ安めの初回版があったのを見て即購入。
 体験版の時よりも非常に作り込んでいるのは当然として、言い回しが気になった部分も上手く消化されていたり、その後明らかになる展開なども大層納得でき当時の不満がほぼ解消されたことで愚直に遊ぶことができました。久しぶりに一日1ヒロインぐらいのペースで遊んだぐらいに夢中になれました(まあ忙しくなかったという理由も少々)。共通シーンが少ないのもとても嬉しく、ヒロインルートに入ってもそのヒロイン絡みの話だけに偏らないのも良いです。その話の中でキャラクターも多くいたサブキャラチョイキャラも広範囲に使えていて、そのキャラならではの見せ場も使っていてただ多く揃えただけになっていなかったのがとても良かったです。BGMも効果的な使い方をしていた挿入歌の武士などは痺れましたし、声も上手な人が多くて安心感ありました。
 シナリオクリア順はBAD等は別として、由紀江、クリス、一子、京、卓也、岳人、千花、真与、梅子、翔一、百代、リュウゼツランの順。
 まゆっちルートでは総理が出張り、不死川心がデレたりしつつ、彼女の心の成長を軸に話を持っていての松風との決別と彼女が友人の為に戦う姿で締め括っているのがいい纏まりでした。ただ大和に対する恋愛部分はそこまで発展する感情だったのかと両者とも若干疑問でしたが。クリスルートはバカップルモードのせいもあってかまゆっちの時よりカップル時の大和のウザ分が強く感じたり、父親側に対して常に後手を踏んでいる警戒意識の弱さが若干らしくないかなぁと。あと終盤の父親側の打った手の超展開の元ネタがわからないままでした。一子ルートはお話としては一番良かったです。話そのものの動かし方も好きですが、非リアルシーンの使い方が実に良かったです。必死に地べたを這って戦い抜いた直後の空中戦とかの容赦のなさが。地震のやっつけぶりさえさておけばやっぱり一番良かったです。京ルートの暗い過去話はお馬鹿なノリのエロシーンと混ぜることで相殺させる手段はとてもいいです。構成の勉強になります。その後も重い展開の連続でしたが、キャラクターそれぞれの考えや動きが出ていて、色々感じるものがありました。モモ先輩だけがちょっと出番無かったですが、あの展開に彼女が入ると色々厄介そうなので正着な気がします。その後サブキャラその他ルートを一気に。モロ話はサブシナリオということで尺の長さにあった解決方法だったように思えました。提起された問題自体はもっと重く深刻に膨らませられますし、事態の悪化もやり易いように思えましたが、ぶっちゃければ本当の意味で解決のしようのない問題ですし、引き摺らずでいいのではないかなぁと。岳人と千花ルートでの千花嬢の差が凄まじい。千花ルートでは彼女は京が唯一認めない相手と思っていたのでBADとか猟奇とか混ぜ込んで来るのではないかと覚悟して待っていたのですが、噴火せず終了で残念なような安堵のような。ナオっち自身は全ルート共通な浮かれっぷりだったのにも関わらず。でもEND後別れそうな二人ではあるかなぁと思ったり。順番逆になりましたが岳人ルートは視点の補足というかこう見られる側の立場とかこのゲーム世界の中条件でわかるようになっていたのが良かったです。委員長ルートはキャラクター自体が優等生過ぎる上、サブキャラとしての尺の使い方から話としての印象は弱いままでしたがその分Hシーンが濃かった気がします。その直後の先生ルートのHシーンが短く感じるぐらいに。彼女も軸になるイベントは1つきりでしたが、終始一貫見事なほどのおまけサブキャラヒロイン風な作りになっていて、万事安心して読めました。あと余談ですが先生はキャラ選択での跳ね返されっぷりフラグがわからなかったです。キャップシナリオはさもありなんというか、なんか初めて2−Sが2−Sらしい仕事をしたようなとか。百代ルートはルート単体で読むとピントが弱いというか、本当に最後の2−Sとの決戦が無茶苦茶熱いものの、他では大和の一人相撲がメインのせいか彼女がどうというより自分の挽回物語みたいな印象が強いです。苦労して好きな女落としたぜ、みたいな。Hシーンの大逆襲はその集大成な気がして報われて良かったみたいな気分で笑えました。ラストの大決戦はラスボスの状況か序盤の回顧のどちらかで回答が芋ずる式に手繰り寄せられてしまいますが、そんな先読みにも負けない確りとしたぶつかり合いがこの世界観の集大成のような各キャラの活躍ぶりが爽快で楽しみきりました。ぶっちゃけクリスシナリオ以外は総じて良かったです。好きなシナリオ順は一子、リュウゼツラン、由紀江、百代、京、梅子、翔一、卓也、真与、クリス、千花、岳人の順で。
 最後に好きなキャラクター順を。川神百代 ≧ 不死川心 ≧ 板垣辰子 ≧ 黛由紀江 ≧ 川神一子 > 小島梅子 ≧ 甘粕真与 ≧ 椎名京 > 風間翔一 ≧ 源忠勝 > 大串スグル ≧ 井上準 ≧ 直江大和 > 矢場弓子 ≧ 師岡卓也 ≧ 九鬼英雄 ≧ ルー師範代 ≧ 九鬼揚羽 ≧ クリスティアーネ・フリードリヒ ≧ 榊原小雪 > 釈迦堂刑部 ≧ 熊飼満 ≧ 宇佐美巨人 ≧ 葵冬馬 > 店長 ≧ 島津岳人 ≧ 忍足あずみ ≧ 板垣天使 > クッキー ≧ 川神鉄心 ≧ マルギッテ・エーベルバッハ > 総理 ≧ 下北沢君 ≧ 大和田伊予 ≧ 京極彦一 ≧ 板垣亜巳 > 島津麗子 ≧ 武蔵小杉 ≧ 板垣竜平 > 小笠原千花 > 福本育郎 > 羽黒黒子 > フランク・フリードリッヒ > 綾小路麻呂 で。
 姉さんキャラに弱い私の傾向出てます。辰子と百代と大和絡みの外伝とか欲しいです。心嬢は何かS心を揺り動かす泣き顔が素敵です。まゆっちは決め手は弱いのですが並べると上の方にきてました。一子が一番最初にキャラクター情報知った当時と印象違ったなぁと。シナリオの良さもあって上に。板垣姉妹のほのぼのぶりは意外で、ここらももちっと後日談を読んでみたいです。


トラベラー改良版 2009,11,1

 入江ノジコさん製作のフリーRPGゲームです。
 元々はデジファミのコンテストパーク銀賞作品とのことで、舞台は人の夢の中であり、実際にそこで手にするアイテムやお金は持ち出せないその場限りという部分や、地形などから魔法効果をアイテムに封じて使う部分、レベルアップが夢から出ない限り果たせない等、一工夫が作品を彩っていてなかなか楽しかったです。ストーリーも判りやすくどの世代にも受け入れやすくなっているのも良かったです。

【お気に入りキャラ:カメオ】


2009プレイゲーム総括 対象 計17本

真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜
君が呼ぶ、メギドの丘で
femme fatale
とり×とり 〜えっちしてくんなきゃイタズラしちゃうゾ?〜
魔都拳侠傳 マスクドシャンハイ
真剣で私に恋しなさい!

温泉ホテル××大作戦
魔王物語物語
すくとり
夜明けの口笛吹き
メイドさんと最低の野郎ども
自分たちの場所
LADY PEARL EPISODES DEPARTURE
他人の家
ワルキューレの奇行
人狼BBS
トラベラー改良版

音楽方面:『真剣で私に恋しなさい!』
OP曲方面:『熱情』【マスクドシャンハイ 魔都拳侠傳】
ED曲方面:『美麗的花 〜うつくしき花〜』【マスクドシャンハイ 魔都拳侠傳】
挿入歌・オマケ歌方面:『武士』【真剣で私に恋しなさい!】
ストーリー方面:『真剣で私に恋しなさい!』
世界観方面:『真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜』
熱中度方面:『人狼BBS』
エロ方面:『真剣で私に恋しなさい!』
同人・フリーゲー方面:『魔王物語物語』
ヒロインキャラ方面:川神百代【真剣で私に恋しなさい!】
主人公キャラ方面:直江大和【真剣で私に恋しなさい!】
サブキャラ方面:不死川心【真剣で私に恋しなさい!】
萌えキャラ方面:凪【真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜】
年間ゲーム方面:『真剣で私に恋しなさい!』
特別方面:『人狼BBS』
がっかりゲー大賞:『該当作品なし』
がっかり主人公方面:該当者なし【】
がっかりヒロイン方面:桃香【真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜】