幻夢館 2003,1,3
明確な説明もないまま呼び出されて
館では好き勝手に振舞ってください。
でも余計な詮索はしないで下さい。
名目は……そうですねじゃあ警護ということに。
あ、そうそう警護対象には勝手に会わないように。
因みに昨日も今日も明日も明後日も対象は病弱なのでお会いできません。
つうか別に報告とかも要りませんから。聞き込みもしなくてもいいです。
という状況で……どうすればいいんだ。
まあ多少は真面目に考えてみました。
ぶっちゃけ館でメイドで自由気侭にエロエロのゲームを用意したのでしょう。
どうして主人公を探偵という設定にしようとしたのか。
館の謎を解き明かすという名目で屋敷内を徘徊させる為だと思います。
恐らく何かの途中に豪雨に遭って雨宿りに泊り込むとかいう設定は使い古されていて疎遠されると思ったのでしょう。
暫く帰れなくなるという事情を作るのが面倒だったのもあるのだと思います。
後は何でしょう。私が知りたいぐらいです。
何かグッズ戦略していたゲームという印象があったので、それなりにはと思っていたのですが何一つ見るべきところ取り上げるべきところはないです。選択肢も少なく意味あるものは何一つありません。その癖、最初にどこを徘徊しようかなのたった一つの選択が最重要という素晴らしい香ばしさ。
大まかに二つ全く違う展開の話があるのですが、その分岐がそこというのもあんまりです。食堂か書斎かなんて選択肢で運命決められるのも…。
しかも推理とか手がかりを発見したりとか推察とかは普通にテキストを進めるうちに勝手に何の根拠も裏づけもなく勘とも言い難いので……宇宙の真理?並みにサクサクとやって下さいます。
じゃあ主人公のやるべきことは女の選択のみか。そう思った貴方は少しはエロゲ道に通じていらっしゃるようですが、相手は更に上手です。
食堂ルートでは隠し通路の先の小部屋であからさまに怪しいことをしているのを目撃。
翌日、そのことについて明らかに知っている素振りの人物にそれを一言触れると、その後「もういいです。お引き取りください」END。
というかその理由は「そんな普通の反応する人はここには用はない。帰れ」。探偵ではなく若手芸人でも呼んでおくれという気分に。
正解はちょっと俺はわかっているんだぞと匂わせるのみ。
すると主人公木戸悟君は江戸川コナンの足元にも及ばない洞察力の無さと警戒心の欠如と判断力の甘さからノコノコと待ち構えられていない可能性の方がないぐらいのところにふらふらと足を踏み入れてしまうからさあ大変。
そこでピンチかと思いきや、登場人物の女全員好きにしていいですよと言われる罠。
もうワケわかりません。いえ、このゲーム中で何かわかったことなど一度も無いですが。
後は女の三人の誰を選ぶか……ではなく誰を「取り合えず」最初に構うかでそれぞれのキャラENDに一直線。
一応一人には突如保護欲だか何だかわからないものに唐突に目覚めたり、周囲からはいきなりとってつけたような解説モードに進行して謎は全て解けたとか解けないとか。
まあ、そんでその娘と二人で館を出て何かハッピーじゃないENDINGというのも吃驚ですが。
後の二人は愛欲どんぶらこENDっぽいのでパス。
あ、メイドの発情っぷり&従順の解説は全く無かった気がします。もうどうでもいいですけど。
もう一つのルート書斎に行くと一応正解っぽいルート。
メイドに聞き込みを行うといきなり家族の話を聞かされて唐突に勝手に根拠なく惚れられてしまいという前半に、そのメイドはどうして雇われたかという謎が明かされる後半。
正直、こっちの方が更に一層に雑な作りというのは一体何故でしょう?
勝手に話を盛り上げる連中の求めに応じてメイドと屋敷を出るENDが一応ハッピーっぽいのですが当然訳判らず。
んでは各キャラについてちょっとだけ。好きな順? いないです。
木戸悟
探偵という設定はバッサリ捨てて若手建築技師とか一能に秀でたキャラにしてみてはどうだったでしょうか。それで屋敷の大きさとか本棚の作りとかの違和感を嗅ぎつけてそっちの能力で真相に近づくみたいに。
中山芽衣
探偵ゆえに助手が……というだけ。彼女の存在は当ゲームでは不必要なのは逆にどうしたことか。シリーズ物でないのであれば、彼女の存在こそがシナリオライター逃亡説の論拠にしたいぐらいに。
中小路綾乃
分岐によって立場もキャラも性格づけも何もかも違うお嬢様。強いて言えば攻めと受けの違い。彼女を連れ出してのENDが何故ハッピーで終わらせなかったのは何の事情があったのでしょうか。
渡瀬望
多分ヒロインらしいメイド。食堂ルートでの彼女の観念?ぶりは一体なんなのでしょうか。その点についての説明はなかった気がしますので。
谷村薫
便利屋。彼女が誘えば話を動かせて助かる、みたいな。柴田に惚れているという部分を食堂ルートでも出してしまったのは意外。愛欲ENDはそれでいーんか?
柴田寿三郎
執事。何かさあ、もういいです。
今田和義
どんなに壊れようと落ちぶれようとおかしくなろうと元医者ならそれっぽいところどっか見せてーな。恐らく話の為のとってつけた設定だということは私でも判りますが。
これを言うと(elfに)怒られそうなんですが、このゲームは河原崎家の人々、野々村病院の人々などシルキーズのゲームを下地にしている部分があるようです。キャラの雰囲気や展開の流れなど。強いて言えば河原崎家の人々の韓国か台湾の海賊版が海を渡り、シンガポールあたりでドラゴンボールのように勝手に続編が作られたりしてその追加部分のみをヨーロッパにネットか何かでDLLされたものを向こう風に弄り、それをどっかの日本の同人ユーザー有志の手で紹介し、どこかの引き篭もりが僕シナリオとして紹介しようと弄った代物ぐらいの距離で。内容ではなく距離という話で。
つうか単に館メイドorお嬢様エロをやりたいのなら、よく判らないストーリーを拵えようとして失敗するよりも無難なもので良かったのでは。多分ですが。
システムもシフトキースキップに対応してくれませんでしたし、一部クリックが効かずに時間待ちみたいな部分もあり操作性もチト。
ただ全クリの時間はかかりませんでした。久々に3時間弱で全て終わるゲームをやりましたとだけ。
取り合えず炎上させただけで条件クリアとばかりに館もの名乗るな。あと、シルキーズ舐めるな。
ヤミと帽子と本の旅人 2003,1,24
サブのHDDでフルインストしたら声もBGMも聞くことができませんでした。
一度アンストしてメインのHDDで通常インストしましたら声は聞くことができました。
えーと、その、つまり、顔のない月を初めてやった時と同じ状態ということで(苦笑)。
良いのか悪いのか判りませんが、無くてもさして困らなかったのでないままやりました(爆)。
暇があれば簡易インストで試してみようかとも思いますが。
それで内容の方ですが、評価が難しい気がします。良かったか悪かったかと聞かれれば迷わず良かったと答える事ができます。印象に残らないのかと言われれば残りましたと答える事ができます。実際趣向を凝らしていて面白かったですし、考えさせられるところもありますし、シナリオさんの主張が効いている部分もありました。ただ、満ち足りたという気分には何故か最後までなりませんでした。
ゲーム自体は選択肢はありますが、EDは三つだけです。しかも最後の部分が変わるだけで大筋は一緒なので、一回クリアすると殆どスキップで事足ります。難所は最後に本を選ぶ順番でして、これを間違えた順番で進むとノーマルエンド。最後を正しい道で進むと、初美END。そして努めて他との接触を避け続けるとリリスEND。
これはメインヒロインが存在しないゲームです。
一応、主人公は序盤からずっと初美を主軸にすえた言動を続けているのですが、シナリオさんの目的がリリスというキャラクターを描くことに主観が置かれていて初美はリリスの立場を明確にさせるためのキャラというところがあります。
そのせいで、リリスENDが一番真っ当と言っては変ですが、すっきり頷けるENDだったりします。
一つの物語としての評価ではちょっとすっきりしないところも目立ちますし、胡散臭い部分も見え隠れするのですが、シナリオさんが受け手に見せたかったものに対しては本当に良かったと思います。
コミカルな部分も大体良かったですし。
ただ、あの三人組は失敗だと思います。私なら無くしますし、出すにしてもそれならそれでもっと生きたキャラにしないと。杜撰でした。
各本の中の話については、説明不足とか描写不足でどれもこれも駆け足的な進ませ方ばかりではありましたが、シナリオさん的には些事っぽいのでいいのかも知れません。
どこの世界のキャラクター達もがそれぞれ魅力的なだけに勿体ないという部分はあるのですが。
結局、主人公の正体が実はアレで、しかも最初に出ていたのは実は彼女で、などという部分は面白かったです。
ですがその一方でケンちゃんの存在理由とか謎も多く残したままでした。
この辺は下手をすると今後の作品とリンクさせて別の機会に説明を受けるのかもしれません。
実際、この先のゲームに出るというキャラクターが前倒しで登場していたりもしますし。
キャラと言えば今回顔のない月のキャラも出ているのですが、こっちは見事に意味不明なままで片付けています。
余所と違ってそれらキャラの出ている前のゲームを知らないと意味不明なのではなく、このゲームで出ることによって前に出ている理由がおぼろげながら推察できるという形になっています。
判りにくい説明で申し訳ありませんが、顔のない月を知らなくても、知っていてもこのゲームを楽しむことに全く関わりはありませんが、このゲームをすることで顔のない月の一部の事情が推察できるようになる……そんなところでしょうか。
銀色 −完全版− 2003,2,22
銀色自体はノベライズで一回読んでいるので、大体の話は知っていたのですが、殆ど忘れていたのでやってみて「ああそうだったなぁ」という後追いぐらいの記憶でしたので楽しめました。
第1章 逢瀬の峠
別に個人的にどうというものはないのですが……どうも私は片岡さんとは相性が悪いのでしょうか。
単体の話としても、全体の流れの中の一つとしてもちょっと上手く整合していなかった気がして残念です。
設定自体は嫌いじゃないですし、それぞれのキャラもそんなには悪くなかった筈なのですが、これというものを感じませんでした。
互いの名前の部分について集中的に掘り下げてみるとこのシナリオ単体としてはもっと生きた気がします。
儀助を捨てたまでの下りで1エピソード入れるなりして、同時に少女との語らいで対比をもっと大きく扱ってみてはどうだったでしょうか。
第2章 踏鞴の社
単体の話としてはこれが一番纏まりもありましたし、筋や展開、ラストまで好きでした。
起床の習慣になるドタバタや、吸い物の失敗などの工夫も良かったです。
小道具が琴になっていたことが個人的には唐突感がありましたが、気になるというものでもないです。
神や森羅万象を畏れ、敬っている反面、こ憎たらしいほどの人間の身勝手さの捻じ曲げ方のテーマがすんなりと受け入れられて良かったです。
狭霧嬢の思考自体は嫌いですが、尊敬に値するものではあります。たまにこういう人を見ると自分が嫌になります。
第3章 朝奈夕奈
ちょっとここで間が空きましたが……展開が妙に駆け足過ぎたのが「早っ!?」と読みながら思っていました。
一言で言えば「ああ、皆若者だなぁ…」という実感が沸きます。
鍋島家の坊ちゃんは未熟で迂闊で無謀ですし、朝奈に至っては勝手に始めて勝手に転んで勝手に崩れて勝手に乱れて勝手に慌てて、最後は勝手に自己完結し出すのですから手に負えません。
必死で過ごしてきたからこそ全てに疎く拙いからこそ激情しやすい夕奈嬢ほど過激でなくても、見ていて苛立ちます。彼女の「朝奈は自分の何が悪いか何も判っていない」という意味合いの台詞が出た時は深く同意しました。
どうやら思ったよりも朝奈批判派もしくは夕奈同情派が多いようなので、少し安堵。
責める気まではしませんが、やっぱり彼女が全て悪いですし。
第4章 銀色
ザッピング形式の進ませ方は、面白いと言えば面白いのですが、実際やってみて読んでみると大した事が無かったなという寂しい結論に。
作り手側の狙ったほどの、こちらが漠然と思ったほどの効果を感じることは遂に出来ませんでした。
話としてはお父さんに激しく難ありと言いますか、どっかあの人も歪んでしまっている人なのかなぁと深読みしたくなりました。
というか、私の脳内設定では銀糸の力によって「いいお父さん」にさせられているんだと私は実は思っていたりします。
どちらにせよ、どうして元気が無いかということを考えて、カウンセリングの日と結びつかない思考回路はやや難ありかと。
状況からして、一度たりともあのカウンセリング後に自分の娘が楽しげになったことなどなさそうですし。
信用しきっていたとしても、その効果を期待するでしょうから、気を払うはずだと思いますので。
最後に進ませる為とは言え、妙に決まりの悪い部分で終わったなぁという印象が。
第5章 錆
納得できる締めくくり方でした。
姉妹に至っては、本当に彼女等の存在が必要だったのかという点に於いては結構微妙な位置にある気もしますが、姉の死に様と赤ん坊のその後を考えると一応は必要だったのかもしれません。
ただ、あれだけでは大筋として入れる必要性はやや薄い気がしました。もっと本筋の話(糸に纏わる部分)に絡ませられるようにしても良かった気もします。それほどこだわる必要はないのでしょうが。
それで問題はここに来て話を糸を作った二人と現代の二人に絞って締めくくられた点です。
間違っているわけではないのですが、問題はこの二組は4章でザッピングされている二組なので「今更」感が強くなってしまっています。
同時にそれまでの物語が「糸の中の歴史」ではなく「糸の外の歴史」になってしまったところが。
第1章にどちらかのカップルの物語を持ってきていれば、その他の物語も一緒に内包された気分になれたと思うのですが、最後にあるものがそのまま続くだけの形なので、それまでの話が別物として見てしまう気がします。
銀糸という一つのものを中心とした大きな物語のはずが、それなりの物語と、その小エピソード集みたいな印象になってしまった気がしました。
たかが、順番なんではありますが。
ぎんいろ
一つの全ての物語のもう一つの終着点……の筈なのですが、申し訳ないのですが「取り合えず終わっていない話のラストシーンを書いておいた」というもの以上の効果を受け取ることが出来ませんでした。
三井真也と篠崎あやめという一つの終着点を出している以上、彼女は託して消える以上の役割を得ることが難しいので、何かそういうものがないとどうしても……。
余談ですが、私はカウンセリングに特に詳しくも無いですし、それほどその手の医者にかかったこともないのですが、本人に責任を持って行かせるという方法は新興宗教な人しかまずやらない気がします。
自己否定や現在の自分への劣等意識の植え付けはその後、第三者や超然的な存在への全面的な依存を目的とさせる第一歩ですから。
作中では「強くならないと駄目だ」という手合いの言葉であらゆる援けに対しての拒絶を示唆していましたが、まあ最後にぶっちゃけていたように「劣っている自分のことは人間様に迷惑をかけずにやり過ごして、邪魔にならないように引っ込んだ存在でいろ」という意訳でしかなさそうなのでまあわざわざ書くことも無いといえばないのですが。
ただ、逆に言えばそこまで彼が彼女に拘る理由が判らないといえば判らないかも知れません。
もっといい加減に扱おうと思えば、幾らでも扱えますので。金払いの良い客ということもないですし。
ねこねこソフトの楽しみはやっぱりオマケでしょうか。
今回も本筋が本筋なだけに雪希の顔を見ると急に何か肩の力が抜けて嬉しいです(笑)。
DEEP VOIVE 2003,5,03
舘物ゲーには大きく二つ分かれていまして、一つは主人公が当主である場合。
もう一つが使用人、もしくは探偵、そして客などゲストである場合とあります。
前者ではメイド等立場が弱い者に対して権力で思いのままにという楽しみがあるのに対して後者の楽しみは「脱出」があります。
旧くは河原崎から始まった風習でして、恐怖の館からヒロインの手を取って脱出する楽しみはなかなかのものがあります。
ですから、今回も楽しみにしていたのですが……幻夢館よりはマシだったという程度でした。
無事逃げ切れるかどうか、みたいなハラハラしたものが全くがなかったの残念です。焼け落ちませんでしたし。
システム
別のWindowに合わせていてもキーボードでメッセージが動いてしまうのが困りました。
基本設定で自動メッセージ&テキスト未表示なので最初戸惑いました。設定で直せるのですが、困りました。
あと、擬音付きイベントなどではスキップが対応してくれなくて困りました。
スキップをした後、時たま音声が再現しなくなり困りました。
バックログがなくて困りました。
プレイ中に設定の変更が効かないのも困りました。
内容
まず主人公がどんな奴なのか説明してください。
特に説明もなくいじけた奴とか不幸ごっことか言われても(プレイヤーとして)心当たりがない以上、ただただ戸惑うだけです。
冒頭で拾い集めた情報では、御偉いさんの息子で、家庭環境が複雑で、父親には反発しているというのはわかりましたがそれ以上わかりませんでした。
病院に行く理由の事故についても最初にちょっと触れているだけでどういう状況でどうしてそうなったのかも一言も触れられず。
というか、結局院長先生達の薄っぺらい事情だけはしつこいほどかなり初期の段階から見栄見栄で理解は出来たのですが、それ以外がとんとわからず。
シオリ以外がどうして今現在この病院にいるのか、それはたまたまなのか、パーツになるまでの期間はどうなのかとかその他諸々。
第一、パーツ計画の方も、どういう手法でそれを行なえるようになるのかという説明は全くありませんし、主人公を連れ込んだのも最初から檜ことミドリが回復するということを知っていた訳ではない以上、これという理由も欠けますし。
私の読解力とか注意力に問題があるのを差し引いても、話としてどうにもなっていないような気がしました。
まあ、全てのイベントを見たかどうか自信がないので、断言するのは差し控えますが。
メインが院長先生父娘の話に置いている割には、大した意表を突くものもなく、だれきっているようにも感じました。
思わせぶりに書いておけばそれでいいだろう的に投げやり感にも思えました。
音楽・声
総じて悪くなかったと思います。
声は最初檜の声を聞いた時にギョっとしたりしましたが、人違いらしくてホッ。
むしろ亜紀さんの声が聞き様によっては折笠さんっぽくてちょっと気になりました。多分前も何かのゲームキャラで「この人ももしかして…」と思った人と同一人物だと思うのですが、自信はないです。
アレ関連の擬音は何か非常にキツそうだったり妙に痛そうだったりする音ばかりで、いいのかなぁ……と不安になるばかり。
キャラ別
荻巧
目の前の状況を把握してくれない人。危機管理能力に欠陥があるらしく、物事がかなり危ないところになるまで動いてくれませんし、かなり危なくなってもろくに動こうとしない人。ホラー映画では最初ではないものの初期の段階でふらふらと不用意な行動をおこして死ぬような人。
檜(ミドリ)
謎過ぎる少女。過去の主人公に恋愛感情を抱くまでの経緯が不明瞭。せいぜい友達感覚だったとすると彼女のEDは台無しになるので違うと思うのですが。シオリEDで彼女を救出すると、あれからよく彼女と離れられたなぁとご都合主義にややげんなりです。一応、彼女の状況に関してだけは一番話の筋は通っていました(壊れた理由と、死人だから人形のようになったという経緯)。雰囲気的にはメインヒロインなんですが……。
春日碧(シオリ)
結構彼女の入れ替わりという部分はこのゲーム全体のシナリオとして肝の部分なのですが、かなり早い段階でプレイヤーに気付かれてしまうのは構成として失敗だったのではないでしょうか。というか、ただただ困った人。彼女の言い分を信じれば、この病院で唯一本物の患者。
織原葵
箱絵を信じる限り、彼女がメインヒロインっぽい気がするのですが、彼女のEDだと謎が解決しないどころか他の人の安否も確認しないまま逃げ出すというオチ。第一、彼女がどうしてここに来たのかという事情がゲーム中の描写だけで理解は出来ませんでした。それどころかシオリの言動からすると彼女は夢遊病ですらなかったらしいとのことで、もう何が何だか。
柳妃呂子
謎の人。ゲームオーバーになると後付け的説明をしてくれたり、一日の終わりごとに思わせぶりな独り言をしたり。前が壊れて使い物にならないという部分は結構大きな部分なのかと思いきや全然関係なく。それどころかどのルートでもED間近には姿を勝手に消しているという人。
くるみ
病院に来る前から酷い目に遭っていたのか、来た後から遭っていたのか……主人公の能力では現場のないものは見ることが出来ないっぽいので不明。某さくらのコクリコっぽい感じでしょうか。彼女の病状は薬によるものなのか元々なのか……も良く判らず。
尼野亜紀
あっさりやられてしまう、存在意義がありそうで実はない人。
春日宏
一見してキ印な院長先生。死んだ奥さんを愛するあまり……その一言で済ませるには随分と大掛かりに色々やらかしてくれた人。主人公のBADENDはこの人の性格神経記憶らを取り込んでしまうことでおきるみたいです。
せんせい
もしかして全て見ていないのかもしれませんが、彼が結局何者なのかは判らずじまい。彼自身が語った部分と、過去拾い中に見聞きしたものだけで判断するなら柳女史が檜復帰計画の最高責任者で、彼がフランケン計画方面の最高責任者。何気に殺される必要があったのかどうか不明。特に説明もないので本当にあの死体が彼なのかは謎なのかも知れません。
総評
見所としては「狂気」なのかなぁと思います。CGでも(頭が)イッた表情も多く、目も丁寧に描かれていましたし。ただメインヒロイン(箱絵が彼女だからそうかと)が毎晩徘徊し、涎をたらしながら狂った笑い声をあげるゲームは珍しいと思いました。
二十四季 2003,5,16
サークル玉露飯さんより。
せいるさんが日記で紹介していたのでパイロット版を始めたのですが……完成度が非常に高いのに驚きました。
商業と同人の垣根が取り払われたと言われて久しい現在ですが、この作品もその時流に相応しい一品ではないでしょうか。
作り方が判っているわけじゃないですが、このシステムのフラグの立て方ってかなり作り手にとって判りやすそうで私の好みです。
ナンバーを振ることで、これを見ているとこのシナリオに入る分岐が可能になるというあたりの仕組みが納得できそうです。
プレイしていても、どう辿ったからBADなのかなど実際に失敗してもすぐに自分で気付ける形式なのも良いです。それにまだ違うイベントを見る余裕があるかないかも判りそうですし。
音楽は入っていなかったものの、これは音楽が入ったらグッと良くなると思えるシーンが幾つか。
小学生以下の頃は女の子の方がどちらかと言えば大人びていて、男の子は馬鹿ばっかりしていたものです。
というのが定説っぽい感じではありますが、今回はまさにその世代独特のズレといいますか、歪を背景にして不器用なキャラクター達をとても上手に練り上げられていました。
同じ歳の女の子と二人きりで行動することに対して自分も周りも気にしないくせに、ちょっと何かあるだけで妙にTVや漫画で見聞きしたことを当て嵌めて囃したてる……嗚呼、いいなぁと恥ずかしながら思ってしまいました。
そんな訳で、性根までがお子ちゃまな僕が、やっぱり今の視点から見れば全然子供なんだけど同世代の僕達よりはそれぞれ性格上の違いはあるにせよ少し先を歩いている彼女達に振り回される様はとても朗らかで、暖かくて、ちょっと恥ずかしくて痛くて……ああ、こんな子供時代を過ごしてみたかったなぁと繰言が出るぐらいに良かったです。
何よりゲームの作りとして面白いのがイベントは全て「過去」であって「今」ではないことです。
過去の行動で、今が変わっている。過去に約束することで、今待っている人が変わる。
みずいろの冒頭でちょっとそんな分岐がありましたが、完全に過去のみに視点を持っていったのはなかなか良かったです。
パイロット版ということで七宮翼ENDのみでしたが、とても良かったです。
恐らく宇佐見雪乃ENDで神様方面の謎が解けそうな気がします。
七宮が自分の藤原に対する感情の方面の描写は上手く出している一方で、主人公への意識の変化もなかなか面白く出していたように思えます。
難点を挙げるとするなら、主人公がどういう奴というのがイマイチあやふやだったように思えます。
設定部分以外の本人の思考言動に対して、どうもこれが「僕」というものがなかったような。一貫性が多少乏しかったです。
特に「おムコに〜」というような台詞などは急にそれまでの「僕」とは違ったキャラが喋っているような気になって違和感を覚えました。
でも気になるのは逆にそれぐらいだった気がします。
キャラ別
浅野眞也
結局、冒頭で警戒されまくりだったあたりの真相が見えないままでした。多分、遠坂みどりルートでわかるのではないかとも思いますが。能力についても、特に言及されていませんし。
藤原雅博
こういうキャラ、実際いそうで実はいないキャラです。嗚呼、こんなキザな奴いたっけ……と思い返してみるとここまで見事なキャラはゲームや漫画でしかお目にかかりません。しかし、本当にこういう人には適いませんね。お惚け天然君。素敵。
長瀬虎之進
これはまあ、ここまでの正義漢かは兎も角、いるいると素直に頷けてしまうキャラです。こういう友達を持てると、例えそれからずっとご無沙汰していようともたまにちょっと偶然会えただけでも親しく話せる。嗚呼、友達って素晴らしいと思えるキャラです。
宇佐見雪乃
恐らく本来のメインヒロイン。自分の正体を知っているのか知らないのかは、彼女のルートがないので不明。アルルゥを見るトウカの気持ちがわかるような雰囲気です。
遠坂みどり
威張らない姉御肌。之最強。正直、今回のパイロット版では一番主人公への恋愛方面の関心度が低かったままでしたので、製品版が気になるところ。どう持っていくのかな、と。
七宮翼
今回は彼女のルートなだけにメインヒロイン(仮)。自分の夢が無いという部分がもっとクローズアップされるのかと思ったのでそれがあまり取り上げられなかったのは少し残念です。事件後の落ち込みの原因は実はそっちかと思っていたもので(爆)。ただ、その……いいです。すごく、いい。最後の最後までらしかった彼女に幸あれ、そう思わせる作りでした。
総評
小学生ということで初めは結構引いた目で見ていたのが申し訳ないぐらいです。
ちっちゃい子とかそういうのではなくこの微妙な年齢の時期を重視している作りは素敵の一言。
MOON. 2003,5,29
ノベライズどころかゲームのテキスト本体も読んではいたのですが、プレイ自体は途中で止めたままでした。
あるキャラの雰囲気を掴みたくなりまして、折角だからと最初からやりました。声付きリニューアル版でも買おうかともちょっとだけは思ったのですが散財することもあるまいということで。
思ったことはこれってONE以上に小ネタレベルではKanonと繋がりあるやん。
キャラ別に書いていこうと思ったものの何か今更感が強かったので……。
声有りでなくて一番残念だったのは高槻でしょうか(笑)。このゲームを笑える作品にしてくれたのはこのキャラの台詞センスが秀逸だったからだと思いますので。
【お気に入りキャラ:鹿沼葉子】
うちの妹のばあい 2003,6,23
タイトルからして「既存の余所のゲーム妹」とは違う「うちの妹」で勝負したいのはいいのですが、それ以上に「うちのお兄ちゃん」に相当問題があります。
シスコンにするなり、鈍感にするなり、荒ませるなり、みみっちくするなり、熱血させるなり、貧弱な僕にするなり……どのパターンでもいいですので、一貫性を持たせてください。もしくはシナリオの中でそういう風に順序だてて持っていってください。
1シーン毎に唐突に豹変されるのはついていくのがつらいです。正直、全キャラクターの中で一番訳判らないのがこの主人公でしたので。
テキストの作り方も一つのお話とするには1シーン単位で違ってきているので、受け手としてはついていきづらいものがありました。
それぞれの話を一本通して考えられて作っているのか相当疑問があります。
特にサブヒロインのシナリオはかなり悲惨です。
困ったら虎牙君に暴れさせ、セバスチャンに後押しさせて何とか整合させているという杜撰さが目に余ります。
というか……このシナリオ、中年臭がかなりするのですが。
これ書いた人、ハード系のエロ小説書いているような人じゃないのでしょうか?
全体的なねちっこさと、歪んだ偏見の常識化ぶりとか、そういう世界観の元で培われているものな気がしたもので。
「取り合えず男も女も性欲の前にはイチコロっすよ」という描き方はこういうジャンルで勝負する姿勢ではないのではないかなと。あと巨根こそ全てに勝るみたいなのもチトおっさん臭いです(汗)。
システムは未読スキップがないのが辛かったです。BAD系を読みたくない人は入らなくても済むと書いてある反面、全シナリオどころか全テキストを読まないとCG100%にすることの出来ない仕様はちょっと意地悪かと。凄くどうでもいい選択肢分岐の先まで読まないといけないのに気付かず、お兄ちゃん年表が出ないで戸惑いました。あと、余所でも言われていますがどうしようもなく辛いこの年表、せめてクリック対応ぐらいして欲しかったです。
岩崎達也
狭視的ヘタレ。私好みの歪み方を期待していたのにだらしなく凹んでばかり。自分を見失うという重度のシスコンという狙い自体は悪くなかったと思いますが、全てにおいて期待外れ過ぎ。帰宅部ならアルバイトとかしていたら?とか思ったのは私だけではない筈。
岩崎優香
想像よりは平凡でした。お兄ちゃんが想像外なキャラだったせいもあって、その歪み方が大した事がなかったのが残念です。奨学金で入学しているとは思えないほどの馬鹿キャラになっているのが気になりますが。もう少し頭マシでしたらそれはそれでマシになったと思うのですが。
天童寺菜々子
他の面子からするとただの常識知らずキャラというだけのこのキャラが真っ当に見えます。ただ周りはもう少しこの女に歪んだ常識を教えないようにすべきだと。特に鈴木二郎。あんただあんた。
北川純子
このゲームで唯一読んでて楽しかったのが彼女と優香の屋上でのやりあい。もっと意地悪く、皮肉を混ぜて、積年の分を込めて罵って欲しかったです(笑)。そういう話を全面的にやってくれると信じて買った私の分まで(落ち着け)。
木村かれん
こういうのを書きたかったならちゃんと書けばいいのに……。
舞浜和樹
いい奴風に見えてただの役立たず。立場的にも期待していただけに、もう期待外れもいいところです。特に菜々子END3ルートのアレは主人公共々かなりどうかと。二人掛かりで、あの距離で……。
セバスチャン
一番力の入っていたキャラのように思いました。美味しいところを取らせようという意図が露骨なほどに。正体とかその辺の事情の繋がせ方は強引の一言。
虎牙猛
八面六臂の大活躍。彼のテクニックは途轍もないらしいとのことですが、あの口撃で堕ちるのは些か無理がある気がするのですが……。エロ担当並びにシナリオの穴埋め担当という使い倒された感じのキャラです。あとプロフィールはギャグかと思いましたが、本当っぽくてちょっと吃驚。相当年季の入った中年親父が中の人にいるとしか思えないのですが。
安浦孝雄
美味しい台詞を言うために産まれてきたキャラのはずですが、言ってくれるのはかなり悲惨なルートの時のみなので、避けている人は知らず終いかと(笑)。
堀内政行
流石に使い倒されている虎牙君にガタがきたと思ったのか、パターンが尽きたのか、急遽ただの陰険親父が卑劣漢にレベルアップ……そんな印象が。このキャラはただの嫌味な野郎で終わらせてあげるべきだったのではないかなと思うわけです。
総評
相手は本当に普通の性格で、こっちが惰弱で愚鈍で毛が三本足りないような間抜けだからこそのかみ合わなさの話とは……裏切られた気分です。相手が触れて欲しくないことに狙って無神経に踏み込むという人間味がある意味薄い阿呆っぷりと、自分の硬直した価値観を絶対と信じ相手がそれに入っていないことで慌てふためくという身勝手さキャラにしたのがかなり痛いです。愚直なまでに正道を歩むが故に歪んだ愛情を汲み取ることの出来ない鈍感さが欲しいのでありまして、時には強情で、時には向こう見ずで、時には意地っ張りで、時には親の心子知らずで、あの手この手で差し出す手を払いのけながらも、救いを求める目で見詰め続ける。このどうしようもないジレンマを味わいたいのですが、逆になってどうしますか。
最後に、これは素直に寝取られゲーというジャンルで売った方が良かったのではないでしょうか。
恐らくシナリオさんの得手としているのはそういう方面のみと思いましたので。
次回作はもう少しシナリオさんが書けるものを書かした方が良いかと。
あと、もう少し「話」作って欲しかったです。行き当たりばったりの連続ではなく。
私としては義理の兄妹の哀しいすれ違いから周囲を巻き込んだ喜悲劇を読みたかったので、ただの愚鈍馬鹿と低脳小娘のおはじき遊びを見せられると文句も言いたくなります。
果てしなく青い、この空の下で…。 2003,6,28
恐らく余所で書き倒されたことでしょうが、まあ思ったことを今更ですが少しだけ。
システム面は読み返し機能の不備も痛いですが、セーブ地点&次の選択肢スキップがどこまで飛ぶのか読みきれないという部分がやってて辛かったです。
音楽面は無音効果はやり過ぎではないかと思うぐらいに、殆ど無音だった気がするほどでした。
そのくせ、音楽が流れる部分はいいという厭らしさ、更にその音楽も同じ音楽を使っているのが少ないのではないかというぐらいの量に不可解さを覚えました。
評判通り、EDは流石の一言。
シナリオですが全キャラをクリアしてやっと大まかな筋がわかるというのはよくあるのですが、これほど上手く散りばめられているのも珍しいのではないかと。
一本の話を用意して、それをヒロイン毎に適度に分けて書かれたシナリオは珍しくはないですが、各キャラの視点で捉えきりそれぞれ同じ瞬間に違う場所でそれぞれ何かが起きている――そう感じられるように確り描くのは難しく、これはそれが出来ている気がしました。
一つの物事を色々な目で見る広い視野を持っているだけでなく、それを表現できるというのは凄いことだと。近来見ない気がしました。
ルートによって性格や考え方が変わるキャラが出たりするということもなく、実に良かったです。
難を挙げれば、謎を分散した話にしているのでそれぞれのシナリオの締めくくり方が曖昧のままで片付いている部分が引っ掛かりました。藍ルートとかは特に。
戒田正士
巷で囁かれる腹上死を知らない――止まらないマシンガンを持つ男。しかし顔は地味顔。これだけ地味な顔の主人公も珍しいぐらいに地味でした。子供故に無力で、子供故に無謀で、子供故に純情などちらかと言えば保護欲をかき立てられそうなタイプで頼れるタイプには思えないのですが……。結局、彼の持つ力の理由について突っ込んだ解説はなかったような……あれ?
八車文乃
果て青の最終兵器彼女。照れる彼女を見た瞬間、心の中のリックドムが全滅した人も数多いでしょう。正直な話、正士自身が「用済みで捨てられる?」と危惧したのと同じぐらいに同じ危惧を抱いていました(爆)。今更何をいわんや、です。
芳野雨音
果て青の二大巨頭の一人。大概好きなキャラの欄では文乃と人気を二分します。ただ実際のところ短気な人にはこの人は向きませんし、想像以上に扱いが難しい人のような気がしました。灯台の告白という彼女にとって今までの自分ではない行動を取ったのにも関わらず、結局は終始一貫、何一つ変わらないままという頑固度は相当の人ですし。宗介が自分の小説で書くなら〜という彼女評を考えると、この人と共に過ごし続けるのは結構難関の気がしました。
穂村悠夏
ただでさえ人気の出辛いタイプになっているのに、SMに目覚めさせてどうすると追求したく思います。キャラクターとしてはかなり魅力的に掘り下げていて、その性格の複雑なところが面白かったです。
松倉明日菜
自分で書いているのですから当然なんですが、文乃ルートでの数度にわたる彼女評が彼女というキャラを的確に顕しているようで驚きです。正直、彼女が正士を求める動機は他の面子よりも低く、ハーレムに入らなくても実は支障ない気がします。私個人の趣味をさて置いても(笑)。
松倉藍
結局、ED後の彼女は憑かれていない彼女自身が望んだ結果なのだとすれば、些か気になる部分もあるのですが深く考えない方がいいのかも知れません。好奇心旺盛の反面、寂しがりやという一面を上手く下地に使っていて、甘え上手な部分など否応にも猫であるというのを感じさせてくれました。
瀬能英里子
ハーレムに仲間はずれなのは可哀想だと思います(待てやコラ)。こういう位置のキャラはゲームでは人間が出来過ぎて困るぐらいの人になっている場合が殆どですので、そうでない脆さが零れているのが良かったです。神社が焼け落ちた時の彼女が口走った台詞は、主人公サイドだけでなくプレイヤーサイドからしてもあの時点では「そりゃないよ」と思える時期なだけに実に効果的です。
八車斎臥
あの千円は一体なんでしょう。激しくどうでもいい筈ですが、結構引っ掛かってます。弁当代とかにしてはあの時では既に意味のないところですし。もし、普段からお金方面を受け取っていないのであれば今更変ですし、逆に最低限の中に食費も含まれているのでしたら別に受け取ってもおかしくはない気もします。人前だからということでしょうか。昔、赤松次郎の本でこういうキャラを読んでいるのでイメージが被りました。意外にこの人も俗人でしたし。
戒田宗介
誰か元ネタと言わなくてもこんな気の利かせ方でイメージの被るキャラがいる気がするのですが。因みにそれとは別に思い出すのは天地無用!の親父だったり。気の使い方、気の廻し方、そして至らなさの使い方のバランスの上手さが悔しいほど上手いです。こんな父親を持つと、尊敬しないけど、適わないと思い続けられることでしょう。
穂村辻夫
このゲームが良作だと思ったのは、悠夏ルートでの暴れる彼の姿を見た時です。穏やかそうで激しい。理知的のようで、全然そうじゃないところが実にいいです。
堂島薫
所詮は都落ちしただけあって、野望というほどのものはない小人物でした。下衆ではあるのですが、悪ノリな部分を含めてノリが良いのでなかなか愉快な男ではありました。わざわざ出向く必要のないところまで出向いたりするのは小物の小物たる所以だと言われればそれまでですが、見事に悪人でいられたなと。
堀田武人
オマケSSを読んだ感想としては「読まない方が良かったかも」というぐらいにまで。作中の正士君ではないですが、どこかわからない人であることの方が魅力的でした。
八車清美
怖い怖い(笑)。
正直、オマケシナリオはまだしも後日談は何だか「これならわざわざ出さなくても」と思える感じではありました。
恐らく大多数の人が「雨音と文乃とのハーレムEDが俺オフィシャルEDということで」とか思っていそうですが、私もそれで結構です(爆)。
ラブ・ネゴシエイター 2003,7,13
インストールに今回も苦労しました。
CDからだとインストできなかったのでHDDにコピーしてからやったのですが最後でインストール失敗の文字が出て凹んでいたのですが、一応インスト自体は出来ていたようなので恐る恐る差分ファイル突っ込んで始めました。
レジストリ方面でどうなっているのかがわからなくて何気に不安です。
トラブルがなかったと言えば嘘になりますが、困るほどの事態には陥らず最後までやることができて良かったです。
ただ方法のせいかのかは知りませんが、どうやっても音声は出ませんでした。
特に音声有りでないと困るゲームではなかったので、良かったのですが。
ゲーム
メインのネゴバトルは元々難しくはないので、却って慣れた時の方が目で単語を追わなくなって最後の接続詞などを間違えたりしがちになりそうでした。
あと、正解ルートではあまりなかったので助かったのですが、画面表示の言葉が間違っているのは焦りました。わざわざ最初それに倣って打って失敗しましたし。
総評
ストーリーはメインとその合間に対象ヒロインとのエピソードを選択させて挟むという方法でして、セーブデータをこまめに保存するプレイには不向きでしたが良かったです。
話自体もどれも不条理なりにバランスがとれていて、このメーカーへ寄せる信頼を損なわない面白い出来でした。BGMも似通った曲もなくはなかったですが、良かったです。隠しシナリオもありましたし。
このメーカー、シナリオと曲が大したものだからこそ、毎回のバグやらシステム不備やらでの抗議につぐ抗議が殺到しても改善されない状況を許されているのだとは思いますが。
痛し痒しという感じです。
好きなキャラ順
滝義輝 > ナタリア・リフストスカヤ ≧ 桜井さちえ ≧ 岡田勇気 > 北村はるか > 日向一重 > 滝みゆき > ジム・リード > 根越栄太 > 高将太郎 > ケーコ・チャン > 三島のぞみ > 滝良介 > 沢口智香 > 明石亜美 > 倉持浩子 > 日向征彦 > 高代弥生 > 倉持勇三 > 多美 > 鎌倉三等陸佐 > 保津川&鐘井 > 広田敏夫 > 沼田 > 勘違い&キリギリス&あぶら団子 > ヨヴァン・シベリアスキー > 森重征夫 > 田口伸夫 > 小野寺&黒沼 > 三木拓哉
もうその性格言動その他全てに惚れ惚れです。見る目がないところが素敵です。人気投票一位も頷ける実力派でした。イベントCGがロリ過ぎでなければ……。陰干しした程度ではどうしようもないと思うと冷静に思ったとか何とか。表情絵部分と私服絵の顔が好きですが、最後の儀式の衣装は……当時何がブームだったのか否応なく思い出されます。意外と嫌いじゃないりゅん。冒頭で常識人扱いされているのが納得いかず(笑)。声がちょっと若いのが難。初登場が人死関わりだったので緊迫したものを感じさせておきながらあまりの動機にそれはそれで愕然。各メーカーでもこういうキャラ用意しますが原点はやっぱり長瀬一族なのでしょうか?.後日談まで迷惑だとは。あれが最後の姉さんとは思えない(笑)。さちえイベント通過しないと台詞が違うとは気付かず。地味。好きじゃない。異議有り!.名前だけ借りたのかとか気になります。何故に絵が…。七十年の操。イベント絵の方が老けて見えるのは仕様ですか?.警部は三橋達也さんがベストだったと思う人挙手。何か黄金仮面の方が真っ当に見えるのは気のせいでしょうか。古手川の間違いでは?(笑.キリギリスはなかなか愉快です。シベリアユキー。生霊の時と普通の時ではキャラ違い過ぎ。役立たず!.黒沼さんも逃げ出せた一人でしょうか。何気に一番嫌いです。
アズラエル 2003,7,16
確かに評判になるだけのOPムービーでした。でも特に好きってわけではないのですが……。音楽はレベル高かったと思います。短い割に凝っていましたし。OP曲、ED曲共に好きです。結論としてはムービーというより曲が好きということで。あ、でも歌詞はあんまり好きじゃないかも知れません。
シナリオクリア順
トゥルーED → 悪魔ED → ノーマルED → 冬美ED → 依子ED → オマケ
御崎大悟
何となくその言動はわかるのですが、どっか引っ掛かる部分を感じるのも事実です。大筋としては納得できるものの、一コマ単位では首を傾げたくなる部分もあるというバランスでしょうか。
死神
妙に一人リアル系でどうしたらいいんだ状態。ドジっ子美幼女キャラがお約束なわけですが、敢えて回避したところ……意外にも見事に「萌え」キャラ化として成功したような。トゥルーでの最後の台詞なんかはやっぱり素敵です。ただ確かに心臓には良くなさそうです。
悪魔
死神が可愛げのないキャラにした為、バランスを取ったようなキャラ。彼女を誘い入れるEDは、そこまで面倒見の良いオチは想像できなかっただけに吃驚です。だって冒頭からしたら……ねぇ? 最後の最後はサービスカットでしょうか。素敵過ぎです。
玉梓冬美
CGを回収したり、他のEDに進む為とは言え、学校に来た彼女を帰すのには抵抗がありました。物分りの良いキャラということもあって、話の中では一番確りとした話になれたと思います。蹴っ飛ばしたゴミ箱の話などはかなり好きです。
安芸月依子
短いものにした結果、妙に落ち着きのないキャラになってしまいました。設定的に彼女の変化は時間を掛けていかなくてはいけないのですが、そうできないしわ寄せが唐突の心境変化に繋がってしまった感じです。とは言え、一番の見せ場である終盤のシーンは本当に素敵でしたので、普通の長さのシナリオとして読んでみたかったキャラでした。
平坂いずみ
一番長い付き合いという割には、あんまりそう感じられなかったのは説明不足が原因でしょうか。八つ当たりされっぱなしでやっと軌道が彼女としていい感じになったところでの宣告という急転直下振りは哀れと共に滑稽でした。キャラ設定を読んで感じたイメージとゲーム中での彼女のイメージがあまり重ならなかったのは残念です。
夏梅英寿
屋上での主人公の問いに対して「語り」をさせなかったところを大評価したいです。急にわかったような悟ったようなことを言い出すキャラは多いですが、その下地を作っておかないで御都合的に語らせるパターンも多いだけに。
竜埼伊吹
もうちょっと長いシナリオだと出番もそれなりに作れたのでしょうが、この長さでは仕方なく……。ですが、オマケでの登場とは予想できませんでした。まあ、入れるとしたらああいう形になるでしょうが。
好きなキャラ順
安芸月依子 > 玉梓冬美 > 死神 > 平坂いずみ > 悪魔 > 御崎大悟 > 夏梅英寿 > 竜埼伊吹
脳内補完含めて(爆)。たまんないです。謙虚なところが特に。気の毒過ぎ。念を押す付近のやり取りが好きです。落ちてたんかぃ!.特に見せ場もなく。同じく。
総評
お手軽にやるには実に適していました。お買い得です。
とらいあんぐるハート1・2・3 〜DVD EDITION〜 2003,7,17
とらいあんぐるハートシリーズ三作とファンディスク二作のミニシナリオに加えて、各シリーズに合わせたシナリオを一本ずつの加えた代物。
オマケシナリオでは歴代キャラがほぼ総出演していまして、キャラの成長した姿を見ることが出来るファンアイテムです。
今まで名前は知っていたけどやったことのないという人に向いています。
【お気に入りキャラ:綺堂さくら】
エム MxS エス 2003,9,3
あぼぱのゲームは……あ、私、初めてでしたっけ?(汗
多分ノベライズでは全て読んでいると思うので、何かそんな気がしません。
プレイ中に原画の小池定路さんの退職を知ったりしましたが、特にトラブルもなく終えることができました。
システム
今のPCにしてから一番読み込みに時間がかかったゲームの気がしました。
起動してムービー後のタイトル画面が出るまで、それに一日が終わってから始まるまで、仕事を決めて営業が始まるまで……かなりそれぞれに読み込みの時間がかかります。
起動が面倒になったのは仕方がないのではありますが、その面倒に見合ったものがイマイチわからなかったのが残念です。おじさん分だけだとしたら悲しいですし。
その成果、必要以上にプレイが雑になった面も多かったので、難易度が実は低いらしいというのも納得です。
それでも、私自身はこの手の数値と睨めっこ型のゲームをやるのは結構久々なので手間取りました(Pia3以来? でもあれ、あんまり重用じゃなかったですし)。
音楽
OPのムービーはかなり好きです。
音楽も好みのが多く、気分良くゲームをすることができました。
上記の理由からの苛々も音楽のノリで紛れた部分も多かったですし。
ゲーム(最初のいほこの話のみですが)
ひょっとしてエロシーンの方が難易度高い? そう思わせるぐらいに妙にドツボに填まったようで、何遍も何遍も何遍もやり直す羽目に。
30の壁と80の壁からのそれぞれの仕上げ方に気付くまで延々と失敗を繰り返してしまいました。
そのせいで、肝心のエロテキストは一行も読んでいません(爆)。
次のステップに進まない時の会話だけは何度も何度も見る羽目になりましたが。
全体のコツも掴めず、何か他の皆さんが殺気立ってきて恐くて彼女に思ったより後半は構えませんでした。
BADENDはCG回収の為にも通らなければなりませんが、お金は稼げているので特に後味が悪いものでもなく。
クリア順は以下の通り
かさね → BAD → いほこ → のどか → はずむ → あかね → そあら
好きな順は……以下の通り
かさね ≧ ひろみ ≧ いほこ ≧ そあら ≧ はずむ ≧ のどか > あかね
正直、特に差はないです。
何故かさねが上にいるかと言えば、彼女のイベント絵をいくつかくっつけて壁紙作ってたら何か愛着沸いたので(爆)。
寝る前に咄嗟に思いついて作っただけの代物なのではありますが。
芽河原加愛(かがわらかさね)
正直、最初のキャラということでゲーム自体の方に意識を取られていて他のキャラほどシナリオを楽しむ余裕はなかったのですが、キャラが立ってて良かったです。
黛以歩子(まゆずみいほこ)
ドジっ子、物壊しのトラブルメーカー、しかも普段は眼鏡キャラと、ミートポイントとは微妙にずれていたものの鬼太郎ヘアに照れ顔でポテンヒット。
仲沢和楓(なかざわのどか)
いほこルートの時は中盤から目を閉じたままで、たまに会っても怖い顔をされて恐かったです。
小鳥遊弾(たかなしはずむ)
いほこの頬を摘んでいるCGとかEDのCGとかが妙にらしくていいです。でも昔の彼女は某ONEの繭に似ているような…。
多岐川基茜(たきがわもとあかね)
惚れると可愛くなるという設定とテキストが狙った程には効果が出ていなかった気も。残念。
真境名そあら(まじきなそあら)
一番普通に無難にある程度納得のいくつくりになっていて安心安定型でした。で、前は何してたんですか、この人?
滝沢耕介
無難な主人公キャラということで特に気を引く特徴もなく。
渡久地裕三
狙い通りに見事に良い感じに。
岸田保澄
いい味出していました。八重歯の笑顔を底意地の悪い笑顔の2パターンが実に効いています。
青い涙 2003,9,25
孝の国らしいゲームでした。孝こそが全てに勝るという考え方は別段否定しませんが、エロゲをやるつもりの人間に対してそういうテーマを向けるのはあんまりだと思いました(笑)。笑えないこと笑えないこと。
システムは悪く無かったです。
起動までに無駄に時間取られるのと、認識の為のみにCDがいるのは困りましたが。
音楽は印象に残るものは無かったですが、悪印象までは。
ただあんなエンディングムービー?は最近では滅多に見られないと思いました。勿論、皮肉ですが。
テキストの使いまわしの多さが目立ちました。
それもED付近の決め部分でヒロイン違えど、相手がいう台詞が同じというのは酷いかと。
そのキャラが考え、思った主張ではなく、シナリオ本人の主義主張でしかないわけで、しかもかなり偏った考えで誰もが言えるような主張でないだけにゲンナリ感が尚更ありました。
しかも1シナリオではヒロインではなく主人公が同じ主義主張を相手ヒロインに向けていますし。そう思うなら、同じことを相手に言われるな、みたいな(笑
話の展開上、脇役が妙に映えているのが特徴です。
普通に放っておくと、主人公勇介は何も相手にできないだけにどうしても手を差し伸べなくてはならないキャラという配置でいるわけですし仕方がないのですが。
普通にこのゲームをやった人が一番印象に残るのって間違いなく恵だと思います。
だからこそ彼女について語られないで終わるというシナリオの構成はかなり間違っていると思うのです。
一方、各ヒロインも好き好かれるという展開や理由付けが無さ過ぎです。
特に彩とユリに関しては初めて会って、病人の看護を手伝ってもらって、一緒に温泉に入る。
これだけで好きだ嫌いだとなる方がおかしいかと。現実方面でも入れ込むきっかけは皆無ですし。
他のキャラも相手の絵を描くというイベントが一つ増える程度ですし。
一応好感度順は以下の通りで。
柏木恵 ≧ 藍沢多恵子 ≧ 藤原マナ > 日比野さえか ≧ 古坂香織 ≧ 柏木京太郎 > バルゴーフ > 水原泉
あと、この辺はどうでもいい感じです。好きとか嫌いとか以前の問題ですので。雀さんは名前あったかどうか忘れたのでパス。他にも剛君とか居た気がしますが調べるのが面倒なので。
シエ、ジンユリ、工藤もえみ、柏木静恵、マノ、ラナ、芹沢光子&柳沢愛美&白石千穂、城之内ゆか&水瀬三樹、セナ、工藤晴子、白鳥雪江、ミルカ、柏木勇介、杉村淳一、志水彩
柏木勇介
普通に他人の目でみると普通にキ印さん。誠実で真っ正直で虚弱で、怒りやすく、思い込みが激しい。そんなだけで、彼を認めてくれる展開はやや強引。スケッチでパンチラを素で書くセンスが素敵です。十八年間寝たきりで……と思う設定は結構多いのですがこの辺は気づかないフリで。
柏木恵
このキャラは存在が静恵さんの代わり扱いっぽい気がして個人的に不満です。本来は静恵と立場が逆だったか、存在しなかったキャラではないかと。ベタベタお母さんキャラという日本独特のキャラの存在を知らなかったからこその分離ではないかとか。でなければTRUEENDでは彼女が最後にいる筈ですし。
柏木京太郎
穿った目で見るといくらでも裏で解釈できるのですが、普通にいい人。表情の変わる立ち絵はちょっとおかしかったですが、気にしない方向で。
柏木静恵
この人を最初に見た時に、思い出したのが「空のイノセント」の某お母様です。性格は違いましたがそっくりでした。こういう人に気遣われるとこっちの方も落ち着かないという関係は良かったと。
藤原マナ
彼女のシナリオは下敷きがありそうですが、とてもよかったと思います。自我?方面と待ち?方面ではそれぞれ違うところで似た話に目を通した記憶が。
志水彩
シナリオのバランスは一番上手く取れていた気もします。話のネタやオチの使い方も上手かったと思いますし。一部陳腐はありますが。まあそんなことで非常に困った人。彼女が望んだ姿であるという解釈下でのあっちの世界の彼女も更に照らし合わせると、好感は持ちようが無く。
ジン・ユリ
正体には気づきませんでした。風でスカートがとかありましたので。あれだけ思ってくれた香織に君は何か無いのか、とも思いました(笑 でもいきなりああなってるのはあんまりな気も少し。
日比野さえか
最初にクリアしたのですが、茫然自失。他のルートの方がさえか以上に死んでもおかしくない状況なのに何故? しかもさえかのような方法で死ぬってかなり難しい筈なのに(汗 更に最後のEDの彼女は……もう何を考えているのか訳判りませんでした。取り合えず彼女の好感度は向こうの世界オンリーで。微妙に一人立ちCGの距離が近いですし。
白鳥雪江
一番性格的に差が無かった気がします。でもあれに韓国のステッカーが貼ってあるのは笑うところでしょうか?とか。あれが彼女の望んでいた姿というのともちょっと違う気もするのですが。
工藤晴子
正直、主婦の時の方が違和感があって妙に納得したキャラ。あの嫌がられ連中の登場があれきりというのが妙に気になりました。なんでやねん。
工藤もえみ
赤ん坊で死んでいるのにその姿で母親が気づくとは、とか思うのは野暮ですね。かなり引っ掛かる気分は退けておきます。
古坂香織
こういう人がいい人か悪い人かを見分ける方法をお教えしましょう。呼び出し時に取り巻きがいるかいないか。ですので最初の呼び出し時に何となくは(笑 屋上の理由は漠然と推測は出来ますが、納得できる経緯とも、周りが従うともやや思えず。
城之内ゆか
実は存在意義の無いキャラ。
水瀬三樹
存在感はある一方、意義はかなりないキャラ。
藍沢多恵子
羽ピン。どこからどう見てもどう話してても羽ピン。最萌えキャラっぽいです。
杉村淳一
勇介君、騙されてるし(汗)。一人目の時はまだしも二人目の女との会話を聞いてて騙されるとは。唯一、最後まで話に絡んだサブキャラでした。
芹沢光子
どっかで見たような。何気に制服がアレなだけに三人で地球とか守ってそうです。
柳沢愛美
どこかで拝見した気が(略
白石千穂
どこかでお会いしたような(略
水原泉
普通ゲームでこんな風にお互い名乗ったら何か期待しますよね(笑
マノ
間違ってはいませんが、心変わり早過ぎ。まあ引き返すことを考えると仕方がないのですが。勇介の言動を思うと、やっぱりミルカの遺伝子があったみたいです、君。
ミルカ
マノの頼み云々時点が不自然だったのでオチが予想できてしまった罠。
シエ
ウン千年生きたとは言え、変わり過ぎ(笑 ちょっと彼女への呪いの付近の設定はドタバタしちゃっていました。
バルゴーフ
敗者の論理が填まり過ぎです。わかるんですが、非常にわかるんですが……わかりたくないと思う私はまだ若いです(笑
ラナ
まさかミルカ以外の友達がいないとは……不憫過ぎ。こういうキャラは好きになってしまいそうなので気をつけないと(爆
セナ
マナが彼女を好きだったかもという匂わせ方が微妙でそれがよかったです。年齢不詳ですが(笑
総評としては
何か流行ったゲームを沢山シナリオさんの前に並べて「参考にして作れ」と言われたのではないかと思われる構成でした。恐らく幾つかのゲームが思い出されるようなシーンがあるかと思います。あと、神話だか童話だか民話だかなものも混ざっていた感じですが、それも流行りものの中にそういうのがあったからなのかな、とか。
BITTERSWEET FOOLS 2003,10,9
物凄い勢いで読み手(プレイヤーとは言い難い選択肢の少なさなので)を置き去りにしていったという印象です。
理解する事を放棄して、目の前の出来事出来事に対処するやり方でさえも通用しませんでした。
一例としては、告白された時とした時の全てのシーンがどこかしら理解できませんでした。
シーン毎の行間の月日が結構経っているみたいなので、そこで馴染んでとか情がとかあるのかも知れませんが、端折られただけの気分しか感じられませんでした。
ルート毎に拾う章が違うという仕組みですが、特にこっちのキャラを選んだからこのエピソードがというはっきりとしたものでもないので、成功は収めてない気がします。
多分これは電車の中とかちょっとした時間で幾度かに分けて読む本とかに適していそうな雰囲気です。
これまでの話とか流れとか忘れていても問題なく、その時その時何かあればいい、みたいなノリですし。
結局、作り手側はこのゲームで何を受け手側に感じて欲しかったのかがわからないままでした。雰囲気だけはいいでしょう、で終わられてしまっている気がしました。
特にイタリアのフレンツェという舞台にしただけの「何か」が欲しかったです。
一人称のいきなりの切り替えが慣れるまで戸惑いました。いい加減に目で追っていると急に女言葉になっていて、あれ?とか。
音楽は悪くないのですが、使いどころも合っていないところが多く、最悪だったのがシーン切り替えに対応出来ていないところが幾つか。
好きな順
フォリフェ ≧ レプレ > ティ > アラン > シエナ ≧ エリチェ > ソリノ ≧ パレルモ ≧ オルミナ ≧ ユーン ≧ ジガー ≧ モーリス ≧ ワーニャ > フランチェスカ > セス > レーニエ > ルカ
アラン
最初に出てきますし、一人でいる事からも、多くの人に好かれる事からも、矢張り彼を主人公としたいところです。彼なりの哲学というか拘りというか、その辺の出し方が上手だったと思います。ティを保護した際の台詞や、レプレやオルミナを手伝ったりする時の台詞などは彼というキャラクターはこうなんだというところがはっきりしていて良かったです。ただ周りから一人立ちを心配される必要がある部分を持ったキャラとも思えませんでしたし、ティを好きになるという明確なものも特になかったり。あと、結局アラン達の住処は襲撃されませんでしたね。いつされるかと思っていたのですが。
ティ
これぞメインヒロインあるべしというか、ラノベ的ヒロインというか、まあヒロインヒロインしていました。品の良いじゃじゃ馬は結構嫌いじゃないので、メインヒロインでなければもっと好きだったかもしれません(私、捻くれた人ですので)。彼女の最後の決断に至るまでの動きは、とてもよかったです。もっと躊躇したり取り乱したりすると思っていただけにその芯の強さは作り手が意図したものではないのでしょうが素敵です。あと、初めての時に自分から騎上位になる人は、将来的に男を尻に敷くタイプという俗説を思い出してしまいました。彼女は間違いなく、年齢とともに精神が逞しくなる人です。謝り癖もアランのお陰で、殆どなくなっていますし。
パレルモ
アラン共々主人公の一人でありながら、アランほどにはキャラが立っていなかった気がします。こっちはグループだっただけに、話も各キャラである程度割り振られたという事情と、性格的にこだわりが見えなかった点がそうなってしまったかも。何故、グループリーダーになっているのかなど、その辺から察せられるような作りにしなっていればよかったのですが。
レーニエ
他の面子を押しのけてヒロインやっていて本当にいいのかというぐらいに何も無いキャラ。フランチェスカの方がよっぽどキャラは立っていたように思います。結局、人となるというのはどうだったんでしょうとか、そもそも憧れる理由はとか、幾つか疑問だらけでした。何か元ネタがあるのではないかなぁと思うのですが、思いつかず。
シエナ
曖昧な立場を好んだが故に、最後の最後まで周りからも曖昧なままなに扱われてしまった彼女。損な立場を甘んじることは覚悟していたとはいえ、矢張り寂しさはあるのではないでしょうか。一番、レーニエサイドではキャラがはっきりしていました。レーニエに対する最初の言動が実に好感的で、その後の構いっぷりと合わせると惚れ惚れするほど良い女っぷりです。幸せになって欲しいなと作中で一番思える女性キャラでした。
エリチェ
地味な役回りっぽいキャラだと思っていただけに最初のHシーンが彼とは全く予想できず良い意味で裏切られました。もっと無愛想でとっつきにくいキャラかと思っていたのですが、不器用なだけっぽく何となく母性本能とかくすぐられるタイプな気がしました。ユーンとの新生活も、最終的には世話焼かれまくりになる関係になること請け合いです。
ソリノ
隠れヒロインの予感――――――――は大外れ。しかし何気に広いその付き合いはかなりの財産になりそうです。彼女が困った時、誰かが何とかしてくれるだけの面子が揃っているのが凄く、そして彼女が誰一人気づいていないというのもいいです。アランに対する感情は、微妙なところ。ティが同居しなかったら、もっと恋心方面で勢いがついたのでしょうが、残念。
フォリフェ
作品中、一番格好良い女性です。誰のものにもなりそうにない、その輝きが眩しくて溜まりません。囲うか、飼うか、通いたいです(最低だ)。
ユーン
正直、エリチェだからというよりも過程と状況でフラグが立ってしまったような部分もちょっとある気がします。一応、以前実は…という部分もはっつけてはいますが。一番恵まれているというか、幸せを周りから運んでもらった人という感じが。
レプレ
アランの誕生日会で鉢合わせするシーンを見たかったので果てしなく残念です。おセンチで律儀で生真面目さが抜けそうに無いその性格はとても好きです。アランへの告白シーンは関係が煮詰まる前に為されてしまった感があり、個人的には残念です。でもティのことがなくてもアランと彼女は結ばれない気が微妙にして、それも残念です。良い女なのに。
オルミナ
ソーニャの元の飼い主という部分もあるので、もっと後半になっても引っ掻き回してくれるキャラかなとも思ったのですが。他のキャラと微妙に立ち位置が違うといいますか、味があるキャラとして引き立っていました。アランを使って自分の身を守る手口は良かった反面、もし偶然会う機会がなかったら彼女はどうしていたのかというところも。普通に自滅するのか、また奇策でもあったのか。誕生日会に彼女がいなかったのは残念。
モーリス/ニコラ
ひょっとしたら――と思っていたら、そうだったかと納得。モーリスの仕事をしていたという時点でアランもかなり危ない立場に立たされている気が。生きていたらいいですねぇ。
ジガー
イタリアを舞台にしたもので、こういうキャラが居ないのは偽イタリアです――そう言い切れるぐらいな伊達男。彼の職業をティが知った時に気にした表情をしたのは兄の消息を探してもらおうとでも思ったのか、とも思いましたがそれらしい描写もなかったので不明。遺産に脚本に宝探しと、彼の存在はギャラリーフェイクに出演していても全然違和感がないぐらいでした。しかし、モーリスは兎も角、彼がアランに貸しにするだけの巨費を貸せたとは思えないので、情報分というところでしょうか。
ワーニャ
アランが苦手としているという冒頭の下りから厄介な性格の女キャラと想像したのですが、全然違ったり。こういう役回りの人がいるということ自体がとてもいいですね。
ルカ
初登場から脱落するまでがあっという間でした。郵便配達とかあの手この手で探っていたのは彼の手によるものなのでしょうが、特に話にも絡まないので印象が弱く。というかもっと彼の存在は伏線張って、もう少し出番を早めて絡めていった方が話としては盛り上がった気がします。実は私はあっさり派なので、このぐらいの出番でもいいかなと思ったりもしていますが、キャラの魅力を引き立たせるという点では、このままでは乏しいので。
フランチェスカ
何故、フランチェスカ嬢はセスを必要としたのかという理由付けが不明瞭な気も。誰も良かったのにたまたま選ばれただけなのか、何か事情があるのか。彼女の力がどれだけあってどういうものかは判りませんが、未来視と死人を蘇らせるという力だけが突出している気が。その辺からして元ネタがありそうな気もするのですが……。で、結局、性行為と人間化?の理由付けはなさそうですね。強いてあるならば心方面?
セス
得体の知れなさからして、どういう人か興味があったのですが……何か悪くは無いのですが謎の割には、という気が。流されやすい人なんだなぁという以上の感想は持てず。
キリエ
寝たきりさん。目覚めた時、彼女の傍に誰もいないというのは実に寂しいところです。
マシュウ
トイレは大丈夫だったのかとかと言ってしまう私。
ワイス
イベントCGでしかも後ろ向きとはいえ、このゲームで悪役とチョイキャラはCGがないだけに貴重な存在。ちょっと話も、彼自身の設定も、陳腐というか、何か冴えなかったです。
夏☆Kanon 2003,10,26
公開はこちらからです。
beakerさんトコで紹介されていたので、そのままやってみました。
原作よりキャラクター、世界設定その他諸々が常識というものに満ち満ちていて、当てつけと言えるぐらいに引き締めにかかっていたのが好感が持てます。
その一方で、「この年頃の青少年ならこうあるべし」みたいなものを強く意識し過ぎた部分が私は目に付きました。
居候に慣れ始めた頃ならまだしも、まだ数日という期間で更に選択肢があるのにも関わらずパンツを奪取する行為はリスクが高いような。
名雪の気持ちがわかったり、相応の対応ができる祐一にしてあるにしては、強制でさせるにしては冒険が過ぎる気がちょっとしました。
他に気になったのはライターさんが複数なせいなのか、話が食い違って思える書き方があったのと(年齢が冒頭では自分の母親と二歳差としながら後半は不明になっていたり)、台詞の括弧が同一人物の台詞が続いてもそれぞれに括弧がしてあったりと細かいところを突付こうと思えばという程度で、殆ど心地よく読めました。
エンディングは秋子と名雪のGOODとBADの二つづつで四つ。
秋子BADの行き方がわからず、攻略を頼りました。
選択肢でどれが重要な選択肢なのかわからない分岐が多かったもので。
秋子GOOD
叔母と甥という関係からしてせいぜい行き着けたとしてもこういうものだろうという具合が良かったです。沢渡真琴というキャラを上手く生かしていて、祐一の心のしこりを上手に演出できていたように思えます。
秋子BAD
ちょっと吃驚。水瀬家を出るとかいうオチかなーと思ったもので。それで駅で国崎往人のように旅を続ける少女(少しお姉さんっぽい雰囲気の)月宮あゆに会って一語りするシーンとか想像したのですが。言っていてちょっと書きたくなったのは内緒です。
名雪GOOD
祐一が秋子に告白するという部分までが共通ルートとは思わなかったので意表を突かれた展開に。
名雪BAD
GOODより先にやったのですが、何か名雪らしくていいなぁとしみじみ。これこそ名雪ファンの愛する名雪の姿ではないかと。怨まないで赦せてしまう彼女の優しさは素敵でした。
総評
件の少女は真琴ではなくあゆにした方が原作に似せられた部分も多かったように思えたのですが……。どちらにしろ、面白い作品でした。できましたら、イベントCGも含めたものを是非。
FOLKLORE JAM 2003,11,02
私にとってシナリオの丸戸史明さんのゲームは今回が初めてでしたが、過去二作ともそれぞれゲームの評価は良いらしいので、シナリオに対しての期待はしておりました。
個人的にシナリオさんは一作は良いものがあっても二作以上良いものを書ける人となると数は一気に少なくなるという気がしておりますし。
システム
不備も無く、不満も無く。特に良い点というのはなかったですが、悪いところが無いというだけで十分です。押さえてあるところは押さえてありましたし。
移動箇所の選択の移動場所の字が小さいのは気になりました。そんなに選択箇所が多いわけでもないですし、別に窓で紹介するという形式も珍しくないですし倣って欲しかったところ。
音楽
最近、佐藤裕美さんの声ばっかり聞いている気がします。
構成が一章ごとにOPとEDが流れる形で、それを意識して作ってあるせいかバランスが良かった気がしました。そして聞き心地がとても良かったです。
音声についてはエフェクトをかけたりと凝っている反面、台詞ごとに録っている時期か順番が合っていないのか同一シーンの会話なのに声の調子が違って聞こえたシーンもありました。
声優さん自身については男女共々不満はないです。やっぱり男もあると会話が成立するので安心します。まあ予算の問題なんでしょうが。
テキスト
かなり良かったです。
それぞれのヒロイン毎に話が変わったり深く関わるキャラが違ったりするのに、結局はその全てが一本の道に繋がっているのが後でわかるというのが特に。
ただ、その最後の纏めに入るTRUEでの敵側の布陣と動機がこれだけのことになりながらちょっと何かあんまりでないかい?と思うものがありました。
もっと利害とか因縁とか重いテーマが向こう側に存在しているのかと思っていただけに。閉鎖社会の異常なまでに徹底された部分はあんなものだと言われればそれはそれで十分納得はしているのですが……。
不条理系オカルティックADVの名に恥じない内容だったと思います。こういうことは有り得ないとか思うのではなく、単純に話の展開を楽しむと良いかと。こういう部分に私はあまり気持ちは引っ掛からないのでかなり楽しめました。
難点としては話自体が最終2章以外はキャラを絞る為の選択肢はあるものの、流れ自体は共通ですのでセーブデータを上手く使わないと面倒になります。
一回クリアしたら攻略サイトを参考にするプレイがお勧めです。スキップは遅くは無いですが瞬時ではないですし。
クリア順
木ノ内ひなた → 神応寺古都 → 八乙女維月 → 水篠碧衣 → TRUE
木ノ内ひなた
最初の反応から、どう和解していくんだと思いきや初っ端からかなり和らいで第二章では一気にという展開の速さが不満な人には不満かも。こういうショートコントじみた主人公のドタバタは好きなので、確り楽しめました。このルート関わりの謎で唯一わからなかった部分はTRUEで判るようになっていますが、伝言についてはこっちで伝えた方が良かった気が。
神応寺古都
ひなたルートでは一方的な勝者だった神応寺派がこっちでは一気に追い詰められていて驚きました。あとその、エロい。
八乙女維月
全てはその為――という薄々予想しながらもその話の集結点は最高です。一番良かったのは約束そのものがサヤの詐欺だったという点が。
水篠碧衣
最近無駄足を踏みたくないので、サブ方面に関しては攻略出来るか否かというのと条件を確認をするのですが……メイン三人済みが条件というのはどうでしょう。
TRUE
はっきり言えばTRUEというにはしっくりきませんでした。
各ルートのまとめでありながらまとめになっていないと言いますか、各ルートで明かしきれなかった謎の部分をまとめて出すために設えただけという雰囲気で、上でも書きましたが敵側の設えがあんまり過ぎです。そして一番の問題は若色遥香を敵にした意味がわかりません。全然話に生きていません。彼女自身の動機も不明のままですし。
これが最後だと結構がっくりです。
好み順
木ノ内ひなた > 百瀬裕一 > 茂蔵 > 神応寺古都 > 八乙女維月 > エリオット(襟元音左右衛門) > 工藤 > サヤ&マヤ > 美恵子 > 水篠碧衣 > メイド隊 > 木ノ内建造 > 神谷 > 神応寺修平 > 若色遥香 > 神応寺拓哉 > 金城 > 神尾(ヤス) > 水篠征四郎
木ノ内ひなた
「不思議だね。オカルトだ」の声が妙に好きです。
百瀬裕一
好感の持てる主人公でした。
茂蔵
美味し過ぎです。
神応寺古都
他のキャラの私服はまだしも……てっきり何か意図があるのかと思ったらないのに驚かされました。
八乙女維月
何かもう適いません。色々。
エリオット(襟元音左右衛門)
その惚け具合がたまりませんが、序盤ほど古都ルート以外では中盤から目立たなかったのが残念。
工藤
立ち絵がないお陰で私の中では結構長髪のアンチャンというイメージがあるのですが。
サヤ&マヤ
エロは別に要らなかった気が。
美恵子
初登場以降、一気に丸くなっているのが何とも。バイト代って!?
水篠碧衣
ラブレターの文面はかなり良かったです。
メイド隊
何かこんな絵柄の絵描く人いましたよね? どっちかと言えば一般的に知られている人でメイドとかも描く方。ちょっと思い出せないのですが。最近のこういう取り付き系のメイドは主人公を馬鹿にするパターンが多いのですが、内心はどうあれあまりそういうのがないのは好きです。
木ノ内建造
修平のマブだけあって腹が据わっていたようで。
神谷
TRUEで何気に古都知っていないと言えないようなこと言いませんでした?
神応寺修平
果たされなかったものの満足はしてくれた決着っぽいのでよしとするところでしょうか。
若色遥香
狙いがあったっぽいですが、話では出てこなかったのでちょっと……。
神応寺拓哉
ちょっと祖父と娘に間に挟まれた感があって目立てず。
金城
TRUEでは何か助かりそうな雰囲気だったのに襲われた時は「やっぱり死ぬ運命だったのか」と思ったので助かったので良かったです(笑)。
神尾(ヤス)
正直、ノーマークでした。金城を怪しませるというミスリードにまんまと填まったので。最初にひなたやったお陰もあるとは思いますが。
水篠征四郎
野望方面からかチョンマゲ方面からか。遥香との確執がわからないので何とも言えず。
心輝桜 2003,11,6
素組のキットという印象でしょうか。
あらすじを描き、その話の流れ自体は悪くなくても、話に膨らみがないといいますか……必要最低限程度の物語にしかなっていないので正直あまり楽しくありません。
話の展開が速すぎという言い方もできるのですが、これに関しては早いというよりも素っ気ない、呆気ないという感想が似合う気がします。
言い方は正確ではないので、意味が正しく伝わるかわかりませんが、もうちょっとオーバーアクションが大事な感じがします。
この話を読み勧めていくと一つ一つの出来事に対して「はい。そうですね」という掛け声をかけてしまうような大人しさが気になります。
起承転結が均等ですので事件があっても解決も早く、感慨に浸る暇も殆どありません。
それは告白シーンにも現れているので、本気で言っているのに仮に冗談で言う台詞だとしてもあまり代わらない印象が出来てしまいます。
土台としてのテキストであって、完成品ではないという印象です。話に肉付けが欲しかったです。
クリア順はソルネ、古坂唯(BAD)、古坂あや、風崎夏輝の順でした。
ソルネ
キャラとして一番立っていたのですが、そのキャラが生かしきれないまま終わってしまった感が強くて残念でした。あと何かパッケージ絵ではメインヒロインっぽい割にシナリオ的には脇っぽい雰囲気なのも残念でした。
古坂あや
幼女に対する話の中での配慮がゲーム中にないあたりが、不自然なような。キャラとしては嫌いじゃないですが、好きではない感じで。
風崎夏輝
先にマリオネットの茜をやっているせいか対比してしまう部分がどうしてもあるのですが……ビジュアル面でのみというのが情けない話ですけど。折角の内面に秘めた弱さや、二人で目指す道などのテーマが話の作り方がテキパキ流し過ぎて重みに欠けた点が残念です。上記の通り、これは全てにいえることですが。
梨花
最後に降って沸いて出られても(汗)。
紺屋美奈
全体の話の短さと梨花の存在のお陰で、何か前座扱いに。
刃菊
お約束っぽい扱いでしたが、他のキャラに比べれば話に生ききれていたと思います。
コマ
思ったより見せ場が無く。
鈴森静名
事件直後は見守って次には決定的な答えを出すように仕向けるという便利屋キャラ過ぎ。どうせなら彼女自身を掘り下げた部分も見てみたかったです。ただ誰に対しても仕打ち(爆)は平等だったという点は高評価。
古坂唯
あんまりなオチ。だったら主人公が彼女の行方不明直後にその恋人という存在に捜索の目を向けなかったというのが変だった部分もあり、話にいい加減さが出てしまいました。使い方次第ではかなり面白くなれた存在だったのですが。
古坂優夜
責任感とか倫理とか今ひとつあやふやだった点が。理解力があるのかないのかなどちょっと判らずじまいでした。
総評
まるでノベライズ化された後のテキストを読んでいるような気分になりました。やりよう一つで良作になれた……かは微妙ですが、今以上の評価になるだけのものはあったと思いますので、ただただ残念です。
【お気に入りキャラ:ソルネ】
世界ノ全テ -remind of you- 2003,11,16
プレイ方法に関して特に何の説明も無いので、戸惑いました。結局、言い方は悪いのですが無駄なプレイをする羽目に。
実質の追加分は智子ルートの後日談分というところでしょうか。もしかしたら違うのかもしれませんが。
他にはそれまで匂わす程度だった智子の父親のやってきたことが思わせぶりのままとはいえ予測できるように補完されていたり。
増えた曲良かったです。塗り直しも良かったです。追加CGも良かったです。
でも前一度やったシナリオ部分は概ねまだ飽きが残っていて、まりもシナリオがイマイチ。
智子がいなくなってからのそれぞれの叫びが素敵です。
心だけが止まったままでいた主人公。
別れの時、何もしてあげられなかったと泣き崩れるほのか。
浩に気付かず、その横を通り過ぎる玲子。
止まったものが流れていく浩に必死で呼びかける秀一。
残滓を追いかけさ迷う浩を抱きかかえ、絶叫する麗次。
絆となった浩のラジオを抱え、玲子に訴えかけるまりも。
フルボイスであることがこんなにも痺れる構成は、しみじみします。
特に名演である麗次と秀一の男性陣の叫びは必聴ものです。
でも医者組の語りは構成としては良いのですが、何かあの二人で「恋とは」なんて語られるのは個人的にはピンと来ず。何か恥ずかしい気分になりました。
【お気に入りキャラ:小西智子】
ライアー大戦じゃんまげどん 2003,12,16
バグは相変わらずですが、ここのメーカーのソフトを買う人はある程度の許容ができていると思います。
麻雀パートに関して、コツを言えば福本麻雀をやっていると思うことです。
そうすれば、成立しないカンを鳴かれようが、揃っていないのに上がられようが、同じ牌が6枚7枚出ようが、鳴いた直後手牌が変わっていようが……まあ我慢できなくも無いかもしれません。
チーした時に固まる等の根本的バグは改善されるらしいのですが、全てが直るとは思えないので妥協の為所が大事です。
本当の意味で麻雀部分のヒントとすれば、
・全体的に字牌は滅多に揃わないので極力軽視。でもラストバトルは最重要視。
・麻雀の後半にツモった牌は同牌やその付近牌が来易いのでそれまでに伸び悩んでいる牌と切り替えるのも一手。
・相手のイカサマ技はリーチ潰し系が多いので、ダマテンで戦える工夫をすること。
あたりでしょうか。
私は一朗ルートでは杏里・アンリエットとファン・ソヨンで、愛美ルートではナタリア・リフストスカヤと簸川五樹で殆ど対応しました。
シナリオは一応メインもいるものの大まかにはライアーキャラの同窓会みたいなノリで、歴代キャラ達が絡み合ってあちこちで笑わせてくれる作りになっています。
男キャラ達が特にはっちゃけていて、ギャラハッド等は何時の間にそんな設定が!?みたいなものもあったりして戸惑いまくりです。メルクリウスと蔵女の会話などは声有りで聞きたかったです。
会話パートの会った回数などでフラグがあってエピローグが出たりもするみたいです。全部見ていないので断言は出来ないのですが。
脱衣麻雀と言う割にはあんまり脱衣という印象がありませんでした。正直、かなり古臭い脱衣パターンだったもので。
フリー対戦は正直、物足りません。
半荘打って勝ったら即TOPに戻るというのはどうでしょう。
何かどのキャラが使いやすいかという練習や確認の場みたいなイメージしか沸きません。
そのくせ、ALLクリアしないと出ないのですが。
【お気に入りキャラ:蔵女】
2003プレイゲーム総括 対象 計34本
青い涙 03/09/25
アズラエル 03/07/16
うちの妹のばあい 03/06/23
Ever17 〜the out of infinity〜 03/08/17
エム MxS エス 03/09/03
CANNONBALL 〜ねこねこマシン猛レース〜 03/03/29
銀色 −完全版− 03/02/22
腐り姫 〜Euthanasia〜 03/07/26
CROSS†CHANNEL 03/11/23
幻夢館 〜愛欲と陵辱の淫罪〜 03/01/02
木漏れ日の並木道 03/03/15
斬魔大聖デモンベイン 03/06/14
心輝桜 03/11/06
世界ノ全テ -remind of you- 03/11/16
大番長 03/12/19
DEEP VOICE 03/05/03
天使のいない12月 03/09/28
塔ノ沢魔術研究会 03/07/19
とらいあんぐるハート1・2・3 〜DVD EDITION〜 03/07/17
夏☆Kanon 03/10/26
二十四季 03/05/16
はちみつ荘deほっぺにチュウ 03/01/18
果てしなく青い、この空の下で…。 03/06/28
BITTERSWEET FOOLS 03/10/09
FOLKLORE JAM 03/11/02
マブラヴ 03/05/11
MARIONETTE −糸使い− 03/04/05
未来にキスを 03/02/15
Milky way2 03/01/25
MOON. 03/05/29
ヤミと帽子と本の旅人 03/01/23
ライアー大戦じゃんまげどん 03/12/16
ラブ・ネゴシエイター 03/07/13
ランス 〜光をもとめて〜 03/04/26
Routes −ルーツ− 03/08/24
システム方面:『大番長』
CG方面:『天使のいない12月』
ムービー方面:『斬魔大聖デモンベイン』
音楽方面:『CANNONBALL 〜ねこねこマシン猛レース〜』
OP方面:『チェリーレッドのピストル』【FOLKLORE JAM】
ED方面:『Kiss the Future』【未来にキスを】
挿入歌・オマケ歌方面:『君をのせて』【Routes −ルーツ−】
ストーリー方面:『腐り姫 〜Euthanasia〜』
世界観方面:『心輝桜』
熱中度方面:『大番長』
エロ方面:『天使のいない12月』
オマケ方面:『FOLKLORE JAM』
ヒロインキャラ方面:北条茜【MARIONETTE −糸使い−】
主人公キャラ方面:御影広樹【MARIONETTE −糸使い−】
サブキャラ方面:柏木恵【青い涙】
萌えキャラ方面:カミラ・バトリー【大番長】
科白方面:「小西ぃぃーっ!! わしは……わしは許さんぞっ!!」中井戸麗次【世界ノ全テ -remind of you-】
ゲーム大賞:『Ever17 〜the out of infinity〜』
特別賞:『MARIONETTE −糸使い−』
コケモモゲー大賞:『幻夢館 〜愛欲と陵辱の淫罪〜』&『うちの妹のばあい』
コケモモ主人公方面:『木戸悟』【幻夢館 〜愛欲と陵辱の淫罪〜】
コケモモヒロイン方面:『柏木静恵』【青い涙】
コケモモサブキャラ方面:『春日宏』【DEEP VOICE】